90歳まで借りられる住宅ローンはある?現役FPがわかりやすく解説のサムネイル画像
・住宅ローンを90歳まで組めるのか知りたいけど、年齢制限が気になって不安
・定年後の住み替えやリフォームを検討しているが、資金調達方法がわからない

このような悩みはありませんか?

結論として、90歳まで借りられる住宅ローンは現在のところ存在しません。しかし、親子リレーローンやリバースモーゲージといった選択肢を活用すれば、高齢でも住まいに関する資金調達は可能です。

この記事では、シニア世代が利用できる住宅資金調達の方法と、それぞれのメリット・注意点を解説します。最後まで読めば、年齢の壁を乗り越える具体的な方法を理解し、自分や家族に最適な住宅資金計画を立てられます。
井村FP
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ライフプランにもとづいた返済シミュレーションにより、将来のリスクを考慮した現実的な計画が立てられます。中立的な立場で親子リレーローンとリバースモーゲージのどちらが適しているか、総合的なアドバイスをできる点が強みです。専門家の力を活用し、安心して老後の住まい計画を進めましょう。

この記事の監修者「井村 那奈」

この記事の監修者 井村 那奈 フィナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナー。1989年生まれ。大学卒業後、金融機関にて資産形成の相談業務に従事。投資信託や債券・保険・相続・信託等幅広い販売経験を武器に、より多くのお客様の「お金のかかりつけ医を目指したい」との思いから2022年に株式会社Wizleapに参画。
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この記事の目次

90歳まで借りられる住宅ローンはある?

結論として、単独名義で90歳まで借りられる住宅ローンは現在のところ存在しません。しかし、親子リレーローンやリバースモーゲージなどの選択肢を活用すれば、高齢でも資金調達は可能です。


高齢になってからの住宅ローン利用には制限がありますが、いくつかの選択肢を知っておけば無理のない資金計画が立てられます。年齢の壁があっても工夫次第で住宅資金は確保できるため、自分に合った方法を検討してみましょう。

完済時年齢は「80歳まで」が基本

国内の金融機関では、住宅ローンの完済時年齢を「80歳まで」に設定するのが一般的です。単独名義で90歳まで借りられる住宅ローンは現在のところ存在していません。


90歳まで借りられない理由は、金融機関が返済リスクを考慮しているためです。高齢になるほど収入の減少や健康状態の悪化により、返済が困難になる可能性が高まります。ただし、一部の金融機関では柔軟な対応をしています。


たとえば、ソニー銀行では「完済時満85歳未満(ワイド団信の場合は満81歳未満)※」という条件で、一般的な完済時の年齢条件よりも5歳ほど高い年齢まで借入が可能です。このような金融機関はごく少数に留まっているのが現状です。

井村FP

【ワンポイントアドバイス】


国内の住宅ローンは「80歳まで」が基本であり、85歳まで借入可能な金融機関はごく限られています。


高齢での借入を検討する際は、各金融機関の条件をしっかり確認し、自分や家族の将来設計に合った資金計画を立てましょう。

選択肢① 親子リレーローン

親子リレーローンは、親が最初に返済を開始し、将来的に子どもが返済を引き継ぐ住宅ローンの仕組みです。子どもの年齢を基準に返済期間を設定できるため、親が高齢でも長期間のローンを組めます。内容は以下のとおりです。


・親が単独でローンを組む場合

  • 親の年齢:65歳
  • 返済期間:およそ15年
  • 理由:完済時年齢が80歳までに制限されるため
・親子リレーローンを利用する場合

  • 親の年齢:65歳、子どもの年齢:35歳
  • 返済期間:最長35年
  • 理由:子どもが返済を引き継げるため、長期ローンが可能になる

フラット35なら、親子が同居していなくても利用できる特徴もあります。親子で協力すれば長期の借入が可能になる、頼もしい仕組みです。

井村FP

【注意すべきポイント】


親子リレーローンは、子どもは連帯債務者となるため、新たな住宅ローンが組みにくくなるデメリットがあります。


親が亡くなった際に団体信用生命保険に加入していない場合、残債をそのまま子どもが引き継ぐリスクにも考慮が必要です。


>>親子リレーローンの注意点を詳しく知りたい方はこちら▶︎

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親子リレーローンは同居しないと組めない?注意点を専門家が解説

選択肢② リバースモーゲージ

リバースモーゲージは、自宅を担保にして資金を借り入れ、借入人の死亡後に担保物件を売却して一括返済する仕組みです。子どもに債務負担をかけたくない高齢者に適した選択肢といえます。


通常の住宅ローンとリバースモーゲージの違いは以下のとおりです。

項目リバースモーゲージ通常の住宅ローン
返済方法生存中は利息のみを返済元金+利息を返済
返済負担年金収入でも返済しやすい月々の負担が大きい
債務の清算借入人死亡後に自宅売却代金で清算借入人が返済を継続
相続人の返済義務原則として相続人に返済義務はなし残債があれば相続人が引き継ぐ
主なリスク金利上昇、不動産価値下落のリスク収入減少で返済困難になる恐れ


通常の住宅ローンでは毎月元金と利息を返済しますが、リバースモーゲージでは生存中は利息のみを支払います。そのため、年金収入でも無理なく返済を続けられるでしょう。

井村FP

【注意すべきポイント】


借入人の死亡後は自宅の売却代金で債務を清算するため、相続人に返済義務が引き継がれません。ただし、金利上昇リスクや不動産価値の下落リスクがある点には注意が必要です。


また、利用できる物件エリアに制限があったり、マンションでは利用が困難だったりする場合も多いため、事前の契約内容を確認しましょう。

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リバースモーゲージの口コミ評判は?体験談と向いている人を解説

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90歳まで住宅ローンを組めない現状では、親子リレーローンやリバースモーゲージなど選択肢から選ぶ必要があります。マネーキャリアでは、ライフプランにもとづいた返済シミュレーションを行うため、将来のリスクも考慮した現実的な計画が立てられます。


累計10万件を超える相談実績があり、多くの方が複雑な住宅資金の悩みを解決してきた信頼性の高いサービスです。


住宅ローンに精通したFPが中立的な立場でアドバイスするので、金融機関の営業担当者とは異なる客観的な視点での相談が可能です。

井村FP

【現役FPのコメント】


土日祝日も対応しているので、平日忙しい方でも安心して利用できます。何度でも無料で相談できるため、納得いくまで検討を重ねられるでしょう。


高齢期の住宅購入には複雑な判断が伴うため、専門家のサポートを受けながら進めると安心です。


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住宅ローン相談はどこがおすすめ?人気の無料FP相談窓口・選び方を解説

リバースモーゲージとは?仕組みやメリットを解説

リバースモーゲージは、自宅を担保として資金を借り入れながら住み続けられる、老後の生活を支援するための金融商品です。


老後の生活資金を確保する手段として注目されていますが、基本的な仕組みや利用条件を理解しておきましょう。

リバースモーゲージの基本的な仕組み

リバースモーゲージは、自宅を担保に金融機関から資金を借り入れる制度です。リバースモーゲージで借りた資金は、さまざまな目的に活用できます。


代表的な使い道を見てみましょう。

  • 住宅の建設・購入
  • 既存の住宅ローンからの借換え
  • リフォーム費用

ただし、すべての利用目的が認められるわけではなく、一部の商品では使途が限定される点に注意が必要です。住宅ローンの一般的な仕組みは元金と利息を毎月返済するのに対し、リバースモーゲージでは借入期間中は利息のみを支払います。


以下の内容で支払い方法の例を紹介します。


前提条件

  • 借入希望額:2,000万円
  • 借入時の年齢:60歳
  • 金利:2.5%(変動金利)
  • 完済予定年齢:80歳


毎月の支払額の比較

借入方法一般的な住宅ローンみずほリ・バース60
毎月の返済額105,980円43,750円
差額-▲62,230円

※参照:お支払額シミュレーション|みずほ銀行


累計支払額の比較

年齢一般的な住宅ローンみずほリ・バース60
80歳約2,543万円約1,050万円

※参照:お支払額シミュレーション|みずほ銀行


毎月の返済負担を大幅に軽減でき、長期的に見ても累計支払額を大きく抑えられます。

井村FP

【現役FPのコメント】


年金収入など限られた収入でも無理なく返済を続けられる点は、高齢者にとって大きな安心材料です。契約者の死後に元金を一括で返済し、自宅の売却代金や相続人による現金で清算される仕組みです。


一方でリスクや制約があるため、家族と相談してから利用を検討しましょう。

リバースモーゲージの利用条件と対象者

この制度を利用するには、年齢や収入などの条件を満たさなければなりません。

住宅金融支援機構を例に、主な利用条件を紹介します。

項目条件
年齢満60歳以上(満50歳~60歳未満も一部利用可)
年収基準年収400万円未満:返済負担率30%以下
年収400万円以上:返済負担率35%以下
融資限度額担保評価額の50〜60%まで
(上限8,000万円)
資金用途住宅建設
購入
リフォーム
借換え
入居一時金
担保融資対象住宅および土地に第1順位抵当権設定

※参照:【リ・バース60】|住宅金融支援機構


カウンセリングの受講が必須となっており、制度の理解を深めてから利用を開始する仕組みになっています。

井村FP

【現役FPのコメント】


リバースモーゲージには利用できる年齢や収入基準、資金の使い道などが細かく定められています。条件は金融機関ごとに異なるケースもあるため、契約前に確認しておきましょう。


将来の返済方法を家族とも相談しておくと安心です。相談には専門家を交えて行うことでトラブルを未然に防げます。


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リバースモーゲージのメリット

シニア世代にとってリバースモーゲージは、以下のような価値あるメリットをもたらします。

  • 月々の負担を軽減できる
  • 自宅に住み続けられる
  • 相続人の負担を軽減できる
  • 資金使途の柔軟性がある

生存中は利息のみの支払いのため、従来の住宅ローンと比較して月々の返済負担を大幅に軽減できます。年金収入でも無理なく返済を続けられるでしょう。


担保として自宅を提供しても、契約者が生存している限り住み続けられるため、住み慣れた環境を維持しながら資金調達が可能です。

井村FP

【現役FPのコメント】


ノンリコース型を選択すれば、自宅の売却代金で債務を完済できない場合でも、相続人に残債の返済義務は発生しません。子どもに経済的負担をかけたくない方に適しています。


金融機関によっては生活資金や医療費、介護費用など幅広い用途に利用できるため、老後のさまざまなニーズに対応可能です。

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リバースモーゲージを利用する際の注意点

メリットが目立つリバースモーゲージですが、実際に利用する際には以下のような点に注意が必要です。

  • 自宅の不動産評価額が変動する可能性がある
  • 金利上昇のリスクがある
  • 相続人と事前に話し合いをする

これらの注意点を理解しておけば、後悔のない選択につながります。

自宅の不動産評価額が変動する可能性がある

リバースモーゲージは自宅の地価が大きく影響する仕組みのため、不動産市場の変動に注意が必要です。金融機関は定期的に担保物件の評価額を見直し、自宅の不動産評価額が下がると借入限度額も減少します。


具体的な数値を用いて考えてみましょう。

項目地価下落前地価下落後
評価額3,000万円2,000万円
借入限度額
(評価額の50%)
1,500万円1,000万円
実際の借入額1,200万円1,200万円
超過分-200万円


3,000万円の評価額で1,500万円まで借りられた物件が2,000万円に下がると、限度額は1,000万円に減ります。すでに1,200万円借りていれば、200万円の返済が生じる場合があります。

井村FP

【現役FPのコメント】


リスクを軽減するには、契約タイプの選択が重要です。リコース型では相続人が残債を負担しますが、ノンリコース型では相続人に返済義務は発生しません。相続人に負担をかけたくない場合は、金利が若干高くてもノンリコース型を選択しましょう。


契約タイプや不動産評価の仕組みを理解しておけば、相続や返済の不安を減らし、安心して制度を利用できます。

金利上昇のリスクがある

多くのリバースモーゲージは変動金利タイプを採用しているため、契約期間中の金利上昇により返済額が増加するリスクがあります。低金利で借り入れても、将来の金利上昇によって返済負担が増える点には注意が必要です。


リバースモーゲージは長期間にわたる契約のため、経済情勢の変化により金利が大幅に上昇する場合があります。年金生活者にとって、毎月の支払額の増加は家計を大きく圧迫する要因となるでしょう。とくに収入が限られている高齢者にとって、予想以上の利息負担は生活の質に直接影響します。

井村FP

【現役FPのコメント】


金利上昇が心配な方には、固定金利型のリバースモーゲージが有効です。また、金利が上がる可能性に備えて余裕のある資金計画を立てましょう。


金利の推移をチェックしながら、必要があれば繰上返済を取り入れると安心です。金利が変動した場合の影響を事前にシミュレーションすれば、利用時の不安を減らせます。

相続人と事前に話し合いをする

リバースモーゲージは契約者の死亡後に自宅売却が前提となるため、相続人は自宅を相続して住み続けられません。とくに配偶者や子どもが同居している場合には注意が必要で、家族全員での合意形成が不十分だと、相続時に住まいの扱いをめぐってトラブルにつながる恐れがあります。


こうしたリスクを避けるには、契約前に家族で十分に話し合い、将来の住まいについての希望や不安を共有しておくことが欠かせません。必要に応じてFPなどの専門家を交えれば、冷静で客観的な判断がしやすくなります。

井村FP

【現役FPのコメント】


家族だけで抱え込まず、オンライン相談などで専門家を交えて話し合うと、トラブルの回避につながります。家族での協議は感情的になりがちですが、専門家の助言があれば冷静に進められます。


ファイナンシャルプランナーなど、中立的な立場の人が加わると安心です。

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【まとめ】シニア世代の住宅ローン計画はFPに相談するのが安心

90歳まで借りられる住宅ローンは一般的ではありませんが、親子リレーローンやリバースモーゲージを活用すれば、高齢でも住まいに関する資金調達は可能です。


ただし、金利や不動産価値、相続への影響など慎重に考えるべき点も多くあります。シニア世代の住宅資金計画は複雑な判断を伴うため、専門家のアドバイスが欠かせません。


マネーキャリアでは、ライフプランにもとづいた返済シミュレーションにより将来のリスクを考慮した計画が立てられます。累計10万件を超える相談実績により多様なケースに対応できるため、安心して相談できます。


何度でも無料で利用できるため、事前相談で前向きに検討しましょう。

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