「年収1300万円のサラリーマンに効果的な税金対策は?」
「税金対策をする際の注意点は?」
とお悩みではありませんか。
適切な税金対策を行えば、所得税や住民税の負担を軽減でき、手元に残るお金を増やすことができます。
本記事では、年収1300万円サラリーマンにおすすめの税金対策11選を解説します。
さらに、税金対策のメリットや注意点についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
内容をまとめると
- 年収1300万円サラリーマンが適切な税金対策を行うことは大事
- 税金対策は種類が多いため自分に合った方法を選ぶことが重要
- グレーゾーンや違法な税金対策には絶対に手を出してはいけない
- マネーキャリアは相談実績10万件以上でお金の悩みを解決できる
- 税金対策や家計改善の相談ならマネーキャリアがおすすめ
この記事の監修者 井村 那奈 フィナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー。1989年生まれ。大学卒業後、金融機関にて資産形成の相談業務に従事。投資信託や債券・保険・相続・信託等幅広い販売経験を武器に、より多くのお客様の「お金のかかりつけ医を目指したい」との思いから2022年に株式会社Wizleapに参画。
>> 井村 那奈の詳細な経歴を見る
この記事の目次
- 年収1300万円サラリーマンが税金対策に取り組むべき理由
- 年収1300万円サラリーマンの手取り額
- 高所得者に重くのしかかる日本の累進課税制度
- 税金対策で税負担が軽減され家計にゆとりが生まれる
- 年収1300万円サラリーマンの税金対策11選
- 配偶者控除
- 扶養控除
- 住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)
- 特定支出控除
- NISA(少額投資非課税制度)
- iDeCo(個人型確定拠出年金)
- 医療費控除
- セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)
- 生命保険料控除
- 寄附金控除
- ふるさと納税
- 年収1300万円の税金対策でよくある失敗例とは?現役FPに聞いてみた【座談会】
- 節税効果の優先順位を誤ってしまうケース
- 税制メリットばかりを見て資産運用や保険を契約してしまうケース
- 年収1300万円サラリーマンが税金対策をするメリット
- 手取りが増える
- 生活レベルが上がる
- 資産運用に回せるお金が増える
- 貯蓄が増えて老後の安心につながる
- 子どもの教育に十分な資金を用意できる
- 趣味やレジャーに使えるお金が増える
- 年収1300万円サラリーマンが特定の事情で活用できる税金対策
- 株式投資で損失が出た場合:「損益通算」「繰越控除」
- 配偶者と離婚・死別した場合:「ひとり親控除」「寡婦控除」
- 災害や盗難の被害を受けた場合:「雑損控除」
- 副業をしている場合:「経費計上」で節税
- 年収1300万円サラリーマンが税金対策を行う上での注意点
- 適用要件を事前に確認する
- 控除の上限額を把握しておく
- 確定申告が必要なケースがある
- 税制改正による変更に注意する
- グレーゾーンや違法な節税は避ける
- 不明点は専門家に相談する
- 年収1300万円サラリーマンの税金対策に関するよくある質問
- 裏ワザ的な節税方法はありますか?
- 税金対策はしたほうがいいですか?
- 税金対策の相談先はどこがいいですか?
- 年収1300万円のサラリーマンは税金対策で手取りを増やそう【まとめ】
年収1300万円サラリーマンが税金対策に取り組むべき理由
年収1300万円のサラリーマンが税金対策に取り組むべき理由は、累進課税により所得税率が上がり、住民税と合わせた税負担が重くなるためです。
適切な節税対策を早めに講じることで、年間数十万円単位の税金を減らし、その分を貯蓄や投資、家族のために使えるようになります。
税制は毎年改正され、ライフステージの変化によって活用できる控除や制度も変わるため、継続的に見直すことが重要です。
年収1300万円サラリーマンの手取り額
年収1300万円の手取り額は、家族構成や適用される控除によって変動しますが、おおよそ900万円前後となります。
月換算では約75万円です。 税金や社会保険料で約400万円、つまり年収の約3割が差し引かれる計算になります。
高収入になるほど税負担率が上がるため、適切な節税対策を行うことで手取りを増やす余地は大きいと言えるでしょう。
高所得者に重くのしかかる日本の累進課税制度
日本は累進課税制度を採用しており、所得が増えるほど適用される税率も高くなる仕組みです。
例えば課税所得が4000万円を超える場合、所得税率は最高の45%となり、これに住民税10%が加わると合計55%もの税金が課されます。
つまり稼いだ額の半分以上が税金として差し引かれる計算です。
稼げば稼ぐほど税負担が重くなるからこそ、適切な節税対策を講じて手取り収入を増やすことが重要になります。
※参照:所得税の税率|国税庁
税金対策で税負担が軽減され家計にゆとりが生まれる
配偶者控除、扶養控除、医療費控除、住宅ローン控除、生命保険料控除といった各種控除制度を適切に活用することで、所得税や住民税の負担を軽減できます。
節税によって増えた手取り収入は、子どもの教育資金、老後の貯蓄、資産運用、趣味や旅行など、生活の質を高めるためのさまざまな用途に回すことができます。
税金対策を行うことで家計にゆとりが生まれ、ライフスタイルの選択肢が広がります。
年収1300万円サラリーマンの税金対策11選

年収1300万円サラリーマンの税金対策11選は、次のとおりです。
- 配偶者控除
- 扶養控除
- 住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)
- 特定支出控除
- NISA(少額投資非課税制度)
- iDeCo(個人型確定拠出年金)
- 医療費控除
- セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)
- 生命保険料控除
- 寄附金控除
- ふるさと納税
配偶者控除
配偶者控除は、対象となる配偶者がいる場合に一定額の所得控除を受けられる制度です。
控除額は、控除を受ける本人の所得や配偶者の年齢によって変わります。
| 控除を受ける方の所得額 | 一般の控除対象配偶者 | 老人控除対象配偶者(70歳以上) |
|---|---|---|
| 900万円以下 | 38万円 | 48万円 |
| 900万円超950万円以下 | 26万円 | 32万円 |
| 950万円超1000万円以下 | 13万円 | 16万円 |
控除対象となる配偶者は、次の要件をすべて満たす必要があります。
・法律上の配偶者である(内縁関係は対象外)
・控除を受ける人と生計を共にしている
・年間の合計所得が48万円以下である(給与収入は103万円以下)
・青色申告者や白色申告者の事業専従者ではない
配偶者がいる場合は、配偶者控除により税負担を軽減できる可能性があります。
※参照:配偶者控除|国税庁
扶養控除
扶養控除は、控除対象となる扶養親族がいる場合に適用される所得控除です。
所得控除額は、扶養親族などの年齢や同居の有無で異なります。
| 区分 | 控除額 |
|---|---|
| 一般の控除対象扶養親族(16歳以上) | 38万円 |
| 特定扶養親族(19歳以上23歳未満) | 63万円 |
| 老人扶養親族(70歳以上、同居していない) | 48万円 |
| 老人扶養親族(70歳以上、同居している) | 58万円 |
控除対象となる扶養親族は、以下の要件を満たす必要があります。
・16歳以上である
・配偶者以外の親族である
・控除を受ける人と生計を共にしている
・年間の合計所得が48万円以下である(給与収入は103万円以下)
・青色申告者や白色申告者の事業専従者ではない
扶養親族が多いほど所得控除の額も増えます。
一方で、子どもが扶養親族から外れると控除額が減り、手取りが少なくなる可能性があります。
※参照:扶養控除|国税庁
住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)
住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、住宅ローンの年末残高に応じて所得税や住民税の控除が受けられる制度です。
年末のローン残高の0.7%が最大13年間控除され、所得税で控除しきれない分は住民税から差し引かれます。
また、住宅の種類によって控除対象となる借入限度額が異なります。
新築・買取再販住宅における借入限度額は、以下のとおりです。
| 新築・買取再販住宅 | 一般世帯の借入限度額 | 子育て世帯・若者夫婦世帯の借入限度額 | 控除期間 |
|---|---|---|---|
| 長期優良住宅・低炭素住宅 | 4500万円 | 5000万円 | 13年 |
| ZEH水準省エネ住宅 | 3500万円 | 4500万円 | 13年 |
| 省エネ基準適合住宅 | 3000万円 | 4000万円 | 13年 |
| その他の住宅 | 0円 | 0円 | 13年 |
住宅ローン控除の適用を受けるための主な条件は、以下のとおりです。
・省エネ基準に適合する
・居住用の住宅である
・床面積が50㎡以上である
・住宅ローンの返済期間が10年以上である
・所得が2000万円以下である
住宅ローン控除を活用すれば、所得税や住民税の負担が軽減され、手元に残るお金を増やせます。
※参照:住宅ローン減税|国土交通省
特定支出控除
特定支出控除は、対象となる支出の合計額が給与所得控除額の1/2を超えた分を、所得から差し引ける制度です。
特定支出に該当する主な費用は以下のとおりです。
・通勤費
・転居費
・研修費
・資格取得費
・帰宅旅費
・職務上の旅費
・勤務必要経費 など
勤務必要経費には、図書費や衣服費、交際費などが含まれます。
また、給与所得控除額は収入に応じて変動します。
| 給与等の収入金額 | 給与所得控除額 |
|---|---|
| 162万5000円まで | 55万円 |
| 162万5001円〜180万円まで | 収入金額×40%−10万円 |
| 180万1円〜360万円まで | 収入金額×30%+8万円 |
| 360万1円〜660万円まで | 収入金額×20%+44万円 |
| 660万1円〜850万円まで | 収入金額×10%+110万円 |
| 850万1円以上 | 195万円 |
事務服や作業服の購入費用、仕事に関連する書籍代、単身赴任の帰宅費用などが控除の対象となります。
※参照:給与所得者の特定支出控除|国税庁
※参照:給与所得控除|国税庁
NISA(少額投資非課税制度)
NISAは、資産運用における利益が非課税になる制度です。
通常、株式投資や投資信託の売却益、配当金(分配金)には、20.315%(所得税15%、復興特別所得税0.315%、住民税5%)がかかります。
しかし、NISA口座での運用益は非課税となるため、税金を引かれずに利益をそのまま受け取ることができます。
2024年から、従来のNISAより投資枠などが拡充された「新NISA」がスタートしました。
非課税で保有できる期間は無制限となり、年間投資枠は「つみたて投資枠」が120万円、「成長投資枠」が240万円に設定されました。
さらに、非課税保有限度額(総枠)は1800万円となっています。
※参照:NISAを知る|金融庁
iDeCo(個人型確定拠出年金)
iDeCoは、節税をしながら老後資金の準備を進めることができる私的年金制度です。
自分で拠出した掛け金をもとに運用し、運用資産は60歳以降に受け取ることができます。
iDeCoの主な特徴は、次のとおりです。
・運用益が非課税
・掛け金が全額所得控除の対象
・受取方法を選択可能
・受取時には公的年金等控除または退職所得控除の対象
運用益が非課税で、掛け金も所得控除の対象となるため、大きな節税効果が期待できます。
医療費控除
医療費控除は、年間の医療費が一定額を超える場合に所得から控除される制度です。
控除額は、次の計算式で求められます。
・年間の医療費合計額−保険金などで補填される金額−10万円(※)
※年間の所得額が200万円未満の場合は「総所得の5%」
医療費控除の対象となる費用には、以下のようなものがあります。
・診療費
・治療費
・入院費
・通院に伴う交通費
・リハビリ費用
・妊婦の検査や定期検診費用
・入院中の食事代
・不妊治療費用 など
医療費控除の上限額は200万円です。
年間で支払った医療費が多い場合は、医療費控除の適用により、税金の負担を軽減することができます。
セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)
セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)は、年間のOTC医薬品の購入費用が一定額を超えた場合に、申告することで所得控除を受けられる制度です。
OTC医薬品とは、処方箋なしでドラッグストアなどで購入できる市販薬のことを指します。
控除額は、以下の計算式で求められます。
・年間のOTC医薬品購入費用−1万2000円
また、セルフメディケーション税制の適用を受けるには、健康診査やがん検診など、健康維持や病気予防のための一定の取り組みを行っていることが条件となります。
生命保険料控除
生命保険料控除とは、年間の払込保険料のうち、一定額を所得控除できる制度です。
控除の種類には「一般生命保険料控除」「介護医療保険料控除」「個人年金保険料控除」の3つがあり、それぞれの控除限度額は4万円、合計で最大12万円まで適用されます。
保険料に応じた控除額は、以下のとおりです。
| 年間払込保険料 | 控除額 |
|---|---|
| 2万円以下 | 払込保険料の全額 |
| 2万円超4万円以下 | 払込保険料×1/2+1万円 |
| 4万円超8万円以下 | 払込保険料×1/4+2万円 |
| 8万円超 | 一律4万円 |
※新契約(平成24年1月1日以後に契約)の場合
対象となる保険に加入している場合は、生命保険控除によって税負担を軽減できます。
※参照:生命保険料控除|国税庁
寄附金控除
寄附金控除は、国や地方公共団体などに寄附した際に適用される控除制度です。
控除額は、以下の計算式で求められます。
・①②のうち低い金額−2000円=控除額
①年間の寄附金額の合計
②総所得金額の40%相当
寄附金控除の対象となる団体には、認定NPO法人や特定公益増進法人、政党、政治資金団体などがあります。
寄附する機会が多い場合、寄附金控除を活用することで税負担を抑え、手取り収入を増やすことができます。
ふるさと納税
ふるさと納税は、任意の自治体に税金を納め、その地域の特産品などの返礼品を受け取ることができる制度です。
子育てや地域振興など、寄附金の使い道を指定することもできます。
控除上限額内で寄附を行えば、実質的な自己負担額は2000円で、それ以上の金額は所得税や住民税から控除されます。
返礼品は、米や肉類、魚介類、惣菜、フルーツ、家具、家電、割引券など、自治体によってさまざまです。
ふるさと納税は税金の前払いにあたるため、税負担が減るわけではありませんが、返礼品を受け取ることでお得感や満足感を得ることができます。
年収1300万円の税金対策でよくある失敗例とは?現役FPに聞いてみた【座談会】
年収1300万円の世帯では、税金の負担感が非常に大きく、節税対策を真剣に考える人も少なくありません。
ただし、「対策をしているつもり」でも、効果的な優先順位を間違えたり、税制メリットだけに目を向けてしまい、結果的に損をしてしまうケースもあります。
今回は、ファイナンシャルプランナー(FP)の加藤さんと奥山さんに、高所得層によくある税金対策の失敗例とその背景を伺いました。

節税効果の優先順位を誤ってしまうケース
加藤FP:年収1300万円ぐらいになると、ふるさと納税やiDeCo、保険の控除など、節税の選択肢が一気に増えるんです。ですが、その“どれを優先すべきか”を考えずに手を出してしまう方が結構多い印象です。
奥山FP:そうですね。目についた制度から始めてしまい、控除のインパクトが小さい対策に資金を割いてしまっているケースもよく見かけます。本来ならもっと効果が大きい対策があるのに、そちらを後回しにしてしまうんです。
加藤FP:節税は「全部やればいい」という話ではなく、家計全体とのバランスを見て“効率よく”やることが大事ですよね。
税制メリットばかりを見て資産運用や保険を契約してしまうケース
奥山FP:これはよくあるケースです。実際に、節税になるからといって保険や不動産投資を勢いで契約してしまい、後から「思ったよりリターンがない」「キャッシュが苦しい」という事例がありました。
加藤FP:高所得層だと「節税できる=得になる」と勘違いしやすいんですよね。でも、そもそも節税は“支出を伴うもの”が多いので、手元資金が減るというリスクもある。節税だけを軸に商品を選ぶのは危険です。
奥山FP:特に保険や不動産は長期契約になるので、途中で解約すると損をしてしまうケースもあります。制度変更で想定していた節税効果が下がる可能性もあるので、リスクを踏まえずに契約するのは危ういです。
加藤FP:実際に、所得控除を狙って節税保険に加入した方が、数年後に生活費の圧迫から解約せざるを得なくなり、結果的に大きな損失を出したというケースもあります。
奥山FP:節税対策はあくまで“資産形成の一部”であって、目的そのものではないという意識が大事ですね。
年収1300万円サラリーマンが税金対策をするメリット

年収1300万円サラリーマンが税金対策をするメリットは、次のとおりです。
- 手取りが増える
- 生活レベルが上がる
- 資産運用に回せるお金が増える
- 貯蓄が増えて老後の安心につながる
- 子どもの教育に十分な資金を用意できる
- 趣味やレジャーに使えるお金が増える
手取りが増える
年収1300万円のサラリーマンが税金対策を行うメリットの一つは、手取り額を増やせることです。
税金対策を行えば、所得税や住民税の負担を抑え、手元に残るお金を増やすことができます。
たとえば、配偶者控除を活用すれば13万〜38万円の所得控除を受けられ、控除がない場合と比べて手取り額が増えます。
手取りが増えることで生活の選択肢が広がり、より自由度の高いお金の使い方ができるようになります。
※参照:配偶者控除|国税庁
生活レベルが上がる
生活レベルが上がることも、年収1300万円のサラリーマンが税金対策を行うメリットです。
税負担を抑えることで、より多くの資金を手元に残し、その分を住居費や食費といった生活費に充てることが可能になります。
たとえば、年間10万円の税負担を軽減できれば、その資金で年に2回の家族旅行を楽しんだり、家具・家電の購入に充てたり、月1万円ほど住居費を上乗せして住まいをグレードアップすることもできます。
このように、税金対策を上手に活用することで、無理なく暮らしの質を高めることができます。
資産運用に回せるお金が増える
| 65歳以上の単身無職世帯 | 65歳以上の夫婦のみの無職世帯 | |
|---|---|---|
| 1ヶ月の家計収支 | 月3万768円の赤字 | 月3万7916円の赤字 |
このような状況を考えると、資産運用は安定した老後生活を実現するために非常に重要です。
税金対策を行うことで、より効率的に資産を形成することが可能となります。
貯蓄が増えて老後の安心につながる
税金対策によって貯蓄を増やし、老後の安心につなげられる点も、年収1,300万円のサラリーマンにとって大きなメリットです。
税負担を抑えることで家計に余裕が生まれ、将来に向けて貯蓄へ回せる資金を確保しやすくなります。
十分な貯蓄があれば、老後資金の準備はもちろん、子どもの教育費、住宅ローンの繰り上げ返済、車の買い替えなど、さまざまなライフイベントに柔軟に対応できるようになります。
参考までに、金融広報中央委員会の調査によると、年収1200万円以上の世帯における平均貯金額は、以下のとおりです。
| 単身世帯 | 二人以上世帯 | |
|---|---|---|
| 平均貯金額 | 5292万円 | 1536万円 |
また、年収1200万円以上で、手取り収入のうち貯蓄に回す割合は、単身世帯で22%、二人以上世帯で19%となっています。
子どもの教育に十分な資金を用意できる
子どもの教育費については、幼稚園から大学まで全て国公立の場合で約820万円、私立の場合は約2300万円かかるという試算もあります。
また、習い事の費用や一人暮らしをする際の仕送りなども考慮すると、必要な資金はさらに増える可能性があり、早くから計画的に準備をすることが大切です。
趣味やレジャーに使えるお金が増える
税金対策によって趣味やレジャーに使えるお金が増えるのも、年収1,300万円のサラリーマンにとって大きなメリットです。
税負担が軽くなれば、車・スポーツ・キャンプ・バイク・ゲーム・釣りなど、自分や家族の趣味に充てる資金を確保しやすくなります。
家計に余裕がないと、こうした娯楽費はどうしても後回しになりがちですが、節税によって余裕が生まれれば、我慢せず思い切り楽しむことが可能です。
趣味やレジャーを充実させることで、ストレスの軽減はもちろん、家族や友人との時間が増え、豊かな暮らしにもつながります。
年収1300万円サラリーマンが特定の事情で活用できる税金対策
年収1300万円サラリーマンが特定の事情で活用できる税金対策は、次のとおりです。
- 株式投資で損失が出た場合:「損益通算」「繰越控除」
- 配偶者と離婚・死別した場合:「ひとり親控除」「寡婦控除」
- 災害や盗難の被害を受けた場合:「雑損控除」
- 副業をしている場合:「経費計上」で節税
株式投資で損失が出た場合:「損益通算」「繰越控除」
株式投資で損失が出た場合、損益通算や繰越控除を活用することで税負担を軽減できます。
・損益通算:株式投資の損失を他の所得の利益と相殺し、課税対象となる所得額を減少させる制度
・繰越控除:その年の利益から控除しきれなかった損失を最大3年間繰り越して、各年の利益から控除できる制度
損益通算や繰越控除を活用することで課税所得が減り、所得税や住民税の負担が軽減されて、手元に残るお金を増やせます。
配偶者と離婚・死別した場合:「ひとり親控除」「寡婦控除」
配偶者と離婚や死別した場合、ひとり親控除や寡婦控除を活用することで税負担を軽減できます。
・ひとり親控除:シングルマザーやシングルファザーなどひとり親世帯を対象とした所得控除で控除額は35万円。離婚や死別に加え、未婚で子どもを育てている人も対象
・寡婦控除:夫と離婚または死別した女性が対象で控除額は27万円
ひとり親控除は性別を問わず、所得48万円以下の子どもと生計を共にしていることが条件です。
※参照:ひとり親控除|国税庁
※参照:寡婦控除|国税庁
災害や盗難の被害を受けた場合:「雑損控除」
災害や盗難、横領などにより資産が損害を受けた際に、所得控除を受けられる制度です。
控除額は、以下の①②のうち多いほうの金額が適用されます。
①差引損失額−(総所得金額等の10%)
②差引損失額のうち災害関連支出の金額−5万円
※差引損失額:損失額−保険金等
対象となる資産には、住居、家財、通勤用の車などがあります。
また、損害の原因としては、地震、台風や大雨などの風水害、冷害、雪害、落雷、火災、盗難、横領などが挙げられます。
副業をしている場合:「経費計上」で節税
サラリーマンで副業をしている場合、経費を計上することで節税が可能です。
副業に必要な支出は経費として認められ、課税所得を減らすことができます。
例えば、クラウドソーシングの手数料や副業に関連する書籍代などは、経費として認められることが多いです。
どの費用が経費として認められるか不安な場合は、税務署やFPに相談してみましょう。
年収1300万円サラリーマンが税金対策を行う上での注意点
年収1300万円サラリーマンが税金対策を行う上での注意点は、次のとおりです。
- 適用要件を事前に確認する
- 控除の上限額を把握しておく
- 確定申告が必要なケースがある
- 税制改正による変更に注意する
- グレーゾーンや違法な節税は避ける
- 不明点は専門家に相談する
適用要件を事前に確認する
配偶者控除、扶養控除、寄附金控除、生命保険控除など、控除ごとに適用要件が異なるため、事前に確認することが重要です。
適用要件を満たしていない場合、控除を受けて税負担を軽減することはできません。
例えば、住宅ローン控除を希望する場合、2024年・2025年に新築した住宅は省エネ基準を満たすことが必須です。
基準を満たさないと、住宅ローン控除の対象にはなりません。
行政のサイトなどで適用要件を確認し、自分が対象かどうかを調べておきましょう。
控除の上限額を把握しておく
控除の上限額を把握しておくことも重要です。
例えば、生命保険料控除では、年間の払込保険料すべてが控除対象になるわけではなく、上限額は12万円までと決められています。
各控除で、上限額や控除額の算出方法が異なるため、どれだけ税負担を軽減できるか確認しておくことが大切です。
そうすることで、手取り収入や家計のシミュレーションがしやすくなります。
確定申告が必要なケースがある
控除を受けるためには、確定申告が必要な場合があるため注意が必要です。
申告をしなければ、控除が適用されず、税負担の軽減も受けられません。
例えば、住宅ローン控除は初年度に確定申告が必要です。
また、医療費控除を受ける際にも申告手続きが必要になります。
自分が希望する控除について、確定申告が必要かどうかを早めに確認することをおすすめします。
税制改正による変更に注意する
控除の要件や内容、上限額などは変更されることがあるため、定期的に行政サイトを確認することが大切です。
例えば、住宅ローン控除は2024年の税制改正により、省エネ基準を満たさない住宅は原則控除の対象外となり、新築・買取再販住宅については借入限度額の引き下げが行われました。
変更により控除の対象外となったり、控除額が減少することもあるため、自分が受ける控除に関する最新情報を常に確認しておきましょう。
グレーゾーンや違法な節税は避ける
税金対策で手取りを増やしたい気持ちは理解できますが、グレーゾーンや違法な節税は絶対に避けましょう。
グレーな節税でも違法と判断されることがあり、法的責任を問われる可能性があります。
違法行為が発覚すれば逮捕や解雇のリスクがあるだけでなく、損害賠償を請求されることもあります。
たとえ年間で数万〜数十万円の税負担を軽減できたとしても、職を失えばそれ以上の損失を被ることになる上に、今後の転職活動にも大きな影響が出るでしょう。
不明点は専門家に相談する
税金対策に関して不明点がある場合は、FPなどの専門家に相談しましょう。
税金対策の内容や条件、節税効果、手続き方法などについて、詳しい説明やアドバイスを受けることができます。
自分で調べるとなると時間や手間がかかり、場合によっては控除手続きが間に合わなくなることもあります。
FPなどの専門家に相談すれば、疑問や悩みをスピーディーに解決でき、手続きもスムーズに進めることが可能です。
また、FP窓口によっては無料で相談できる場合もあります。
年収1300万円サラリーマンの税金対策に関するよくある質問
年収1300万円サラリーマンの税金対策に関するよくある質問は、以下のとおりです。
- 裏ワザ的な節税方法はありますか?
- 税金対策はしたほうがいいですか?
- 税金対策の相談先はどこがいいですか?
裏ワザ的な節税方法はありますか?
節税に裏ワザはありません。
節税は合法的に認められたものであり、違法行為ではないからです。
一方で、「裏ワザ」として紹介される税金対策は、グレーゾーンや違法行為に該当する可能性があるため注意が必要です。
もし、検討している節税が合法か判断に迷う場合は、FPに相談するのがおすすめです。
マネーキャリアなら、オンラインで何度でも無料相談ができます。
税金対策はしたほうがいいですか?
税金対策は積極的に活用するのがおすすめです。
適切な税金対策を行えば、所得税や住民税の負担が軽減され、手元に残るお金が増えるためです。
その分、食費や交際費、教育費、貯金、資産運用など、さまざまな用途にお金を回すことができます。
配偶者控除、扶養控除、生命保険料控除、住宅ローン控除、寄附金控除など、適用できる控除をしっかり活用し、無駄なく税負担を減らしましょう。
税金対策の相談先はどこがいいですか?
税金対策の相談先として、FP窓口がおすすめです。
税務署でも相談できますが、概要的な説明にとどまり、一人にかけられる時間が限られています。
また、税理士に相談する方法もありますが、相談料が高額になることもあります。
その点、FP窓口は無料相談が可能なところが多く、コストをかけずに疑問や悩みを解消できます。
まずはFPに相談し、必要に応じて税務署や税理士に確認するとよいでしょう。
マネーキャリアなら、経験豊富なFPに何度でも無料相談が可能です。
相談者の状況に合わせて、最適な税金対策をアドバイスします。
年収1300万円のサラリーマンは税金対策で手取りを増やそう【まとめ】
年収1300万円のサラリーマンが税金対策を行うことで、所得税や住民税の負担を軽減し、手元に残るお金を増やせます。
その結果、外食や旅行、趣味、貯金、資産運用など、さまざまな用途にお金を確保しやすくなります。
扶養控除、生命保険料控除、寄附金控除、医療費控除など、多くの控除があるため、自分にとってメリットの大きいものをしっかり活用することが大切です。
ただし、グレーゾーンや違法な税金対策には十分注意しましょう。
自分に最適な税金対策や節税効果を詳しく知りたい場合は、FPに相談するのがおすすめです。
FPが具体的なアドバイスを行い、適切な方法で節税効果を最大限に高められるようサポートします。