
旦那様が家計を管理し、奥様に任せてくれない状況は多くの家庭で見られます。本記事ではその具体的な対処法5選に加え、旦那様が家計を管理することのデメリットや、離婚を検討する際の注意点、さらにFPへの無料相談の活用法についても詳しく解説します。

監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。メディア実績:<テレビ出演>テレビ東京-テレ東「WBS」・テレビ朝日「林修の今知りたいでしょ!」
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この記事の目次
- お金の管理をさせてくれない夫への対処法5選
- 話し合いの場を設けてお互いの価値観を共有する
- 家計の透明化で「信頼できる妻」であることを示す
- 小さな支出から管理を任せてもらう
- 家計簿アプリや共有ツールで夫と一緒に管理する
- 第三者(FPなど)に相談し中立な視点を得る
- 旦那がお金を管理するデメリット
- 家計の全体像が分からず不安や不信感が募る
- 緊急時に対応できない・お金の流れが不透明になる
- 貯金や将来設計の話し合いができず夫婦間のすれ違いになる
- 旦那のお金の管理で離婚を検討する際の注意点
- 夫の収入・預金を調べておく
- 財産分与の対象になるものを確認しておく
- 慌てた別居・離婚は損するため注意
- 弁護士や法テラスや女性支援窓口を活用する
- 旦那がお金を管理させてくれないときはプロ(FP)に無料相談しよう【まとめ】
お金の管理をさせてくれない夫への対処法5選
旦那がお金の管理を任せてくれない場合、以下の5つの対処法が考えられます。
- 話し合いの場を設けてお互いの価値観を共有する
- 家計の透明化で「信頼できる妻」であることを示す
- 小さな支出から管理を任せてもらう
- 家計簿アプリや共有ツールで夫と一緒に管理する
- 第三者(FPなど)に相談し中立な視点を得る
話し合いの場を設けてお互いの価値観を共有する
まず、夫婦間でお金に対する価値観や考え方を共有することが重要です。
お互いの収入、支出、貯蓄目標などについてオープンに話し合い、共通の理解を深めましょう。
これにより、旦那が家計管理を一手に担う理由や背景を理解し、協力的な関係を築く第一歩となります。
家計の透明化で「信頼できる妻」であることを示す
旦那が家計管理を任せてくれない理由の一つに、家計の透明性や信頼性への懸念があります。
収支を明確にし、家計簿を共有することで、奥様が信頼できるパートナーであることを示しましょう。
これにより、旦那も安心して家計管理を任せる気持ちになる可能性があります。
小さな支出から管理を任せてもらう
いきなり全ての家計管理を任せてもらうのではなく、まずは日用品や食費などの小さな支出から管理を始めることを提案してみましょう。
これにより、徐々に信頼関係を築き、最終的には家計全体の管理を任せてもらえる可能性が高まります。
家計簿アプリや共有ツールで夫と一緒に管理する
家計簿アプリやクラウド型の家計管理ツールを使いましょう。
完全に任せる・任されるではなく、「一緒に管理する」スタイルが理想です。
たとえば「マネーフォワードME」や「Zaim」は、口座連携や支出カテゴリ別の自動記録などが可能で、夫婦で共有しやすい設計になっています。
アプリで視覚的に把握することで、お互いの理解度も深まりやすくなります。
第三者(FPなど)に相談し中立な視点を得る

中立的な視点からアドバイスを受けることで、新たな解決策や視点を得ることができます。
また、専門家の意見を取り入れることで、旦那も納得しやすくなるでしょう。
旦那がお金を管理するデメリット
旦那が一方的にお金を管理している状況には、いくつかのリスクがあります。
- 家計の全体像が分からず不安や不信感が募る
- 緊急時に対応できない・お金の流れが不透明になる
- 貯金や将来設計の話し合いができず夫婦間のすれ違いになる
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
家計の全体像が分からず不安や不信感が募る
家計の全体像が不明確だと、「今の貯金はいくらあるのか」「月々いくら使っているのか」など、基本的な数字が把握できず不安が募ります。
特に、子どもの教育費や住宅ローンなど将来のライフイベントに向けた資金計画が立てられない状況は、精神的にも大きな負担となります。
こうした情報を共有しない状態が長引くと、「信頼されていないのでは?」という不信感に繋がり、夫婦間の距離が広がってしまう可能性があります。
緊急時に対応できない・お金の流れが不透明になる
病気や事故など、予測できない事態が起きたとき、通帳の保管場所や口座の暗証番号が分からないと対応が遅れます。
また、旦那の急な入院や転職などがあった際にも、家計の全貌が分からなければ生活の維持すら難しくなるでしょう。
さらに、普段の支出の詳細が不明確なままだと、使途不明金が増え、将来的に「実は借金があった」などの深刻な問題につながることもあります。
情報の透明性は、万が一に備えるためにも欠かせません。
貯金や将来設計の話し合いができず夫婦間のすれ違いになる
家計管理が一方通行だと、ライフプランについての話し合いができないまま時間が過ぎてしまうことが多くなります。
特に、子どもの進学や住宅購入など、大きな支出に関する合意がないままだと、価値観の違いから衝突が起きやすくなります。
また、老後資金や資産形成に対する認識もすり合わせられず、結果的に夫婦で目指す将来像がすれ違ってしまうケースも少なくありません。
旦那のお金の管理で離婚を検討する際の注意点

- 夫の収入・預金を調べておく
- 財産分与の対象になるものを確認しておく
- 慌てた別居・離婚は損するため注意
- 弁護士は法テラスや女性支援窓口を活用する
夫の収入・預金を調べておく
離婚時には財産分与の対象となる夫婦の共有財産を正確に把握する必要があります。
普段から収入や預金について情報が得られていない場合でも、可能な限り通帳や確定申告書、源泉徴収票などの証拠をコピー・保存しておきましょう。
特に給与明細やボーナスの振込履歴は、収入を証明する重要な資料となります。離婚協議の際に有利になるだけでなく、調停や裁判でも役立ちます。
財産分与の対象になるものを確認しておく
財産分与は、婚姻中に形成された財産(預金、車、保険、退職金など)を夫婦で公平に分ける制度です。
たとえ名義が夫であっても、婚姻期間中に築いたものであれば対象となります。
反対に、結婚前の貯金や相続財産は原則として個人の財産とされます。離婚前にはこれらの線引きを明確にし、何が分与の対象になるのかを把握しておくことが大切です。
慌てた別居・離婚は損するため注意
感情的になって急に家を出る、別居を開始するなどの行動は避けましょう。
離婚においては「誰が家を出たか」「別居中の生活費負担」などが争点になることもあります。
また、証拠の保全や子どもの親権、住まいの確保なども冷静に準備すべきです。
損をしないためには、専門家に相談しつつ計画的に動くことが何より重要です。
弁護士や法テラスや女性支援窓口を活用する
経済的な理由から弁護士に相談できない場合でも、法テラスや各自治体の女性相談支援窓口を活用することで無料で相談できる場合があります。
特に、DVや経済的モラハラが絡むケースでは、一人で抱え込まず、支援機関と連携しながら安全な離婚手続きに進むことが推奨されます。
相談するだけでも気持ちが整理され、次のステップに踏み出しやすくなります。
旦那がお金を管理させてくれないときはプロ(FP)に無料相談しよう【まとめ】
お金の管理に関する問題は、夫婦の信頼関係や将来設計に直結する非常に重要なテーマです。
本記事では、旦那が家計を一方的に管理している場合に考えられるリスクと、改善に向けた具体的な対処法を紹介しました。
この記事の重要ポイントは以下です
- 一方的な家計管理は、夫婦の信頼関係に悪影響を及ぼすリスクがある
- 話し合いや家計簿アプリの活用で「一緒に管理する」関係を目指すことが大切
- 小さな支出から任せてもらうことで信頼を積み上げる
- 情報を共有せずにいると、将来のすれ違いや経済的トラブルを招く恐れがある
- 離婚を検討する前に、財産や情報を冷静に整理しておく必要がある
一方的な家計管理にモヤモヤしているなら、まずは冷静に話し合い、状況の「見える化」から始めましょう。
それでも改善が難しい場合や、自分だけでは不安な場合には、家計のプロであるファイナンシャルプランナー(FP)に相談するのがおすすめです。