
「新NISA(つみたてNISA)の途中引き出しはできるの?」
「新NISA(つみたてNISA)の引き出すデメリットは?」
とお悩みではないでしょうか。
- 結論、新NISAは途中で引き出すことができます。しかし、タイミングを誤ると複利効果の減少や損失の確定などにつながる可能性があるため注意が必要です。
この記事では、新NISA(つみたてNISA)の途中引き出しのデメリットについて紹介します。
また、引き出しにおすすめのタイミングに関しても解説するので、ぜひ参考にしてください。

この記事の監修者 井村 那奈 フィナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー。1989年生まれ。大学卒業後、金融機関にて資産形成の相談業務に従事。投資信託や債券・保険・相続・信託等幅広い販売経験を武器に、より多くのお客様の「お金のかかりつけ医を目指したい」との思いから2022年に株式会社Wizleapに参画。
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この記事の目次
- 新NISA(つみたてNISA)は途中引き出しができる!
- 新NISA(つみたてNISA)を途中引き出しするデメリット4選
- 運用期間が短くなり複利効果が薄れる
- 引き出しても非課税投資枠は復活しない
- 相場の下落時に売却すると損失が確定してしまう
- 非課税のメリットを最大限に活かせない
- 新NISA(つみたてNISA)の引き出しにはデメリットがある?不安なら無料FP相談で解決!
- 新NISA(つみたてNISA)を引き出すタイミングはいつがベスト?
- 目標額に到達した時
- 相場が大きく上昇し、利益を確保したい時
- 近い将来に大きな支出が控えている時
- 資産配分を見直したい時
- 新NISA(つみたてNISA)を途中引き出しする方法
- 無計画な引き出しはNG!新NISA(つみたてNISA)を引き出さずに済ませる方法
- つみたて設定を一時停止する
- 公的保障を活用する
- 部分的に解約して非課税枠の消費を抑える
- 家計の支出を見直す
- 専門家(FP)に相談する【おすすめ】
- 新NISA(つみたてNISA)の途中引き出しに関するよくある質問
- 一部のみの引き出しはできますか?
- 引き出した後の非課税枠はどうなりますか?
- 途中引き出しには手数料がかかりますか?
- 新NISA(つみたてNISA)の途中引き出しはデメリットがある?【まとめ】
新NISA(つみたてNISA)は途中引き出しができる!
新NISA(つみたてNISA)は、運用中の資産を途中で売却し現金化することで引き出しが可能です。
新NISA(つみたてNISA)には、売却回数に制限はなく、必要なときに何度でも引き出せる柔軟な仕組みが特徴です。また、口座自体はそのまま残るため、引き出し後も運用を継続できます。
一方で、売却によって消費した非課税投資枠は復活せず、その年に使える枠が減ってしまいます。
このため、引き出す際には資産運用計画や将来の目標額を踏まえた判断が必要です。
新NISA(つみたてNISA)を途中引き出しするデメリット4選
新NISA(つみたてNISA)は長期保有が基本のため、途中引き出しする際にはデメリットが発生することがあります。
デメリットは、主に以下の4つです。
- 運用期間が短くなり複利効果が薄れる
- 引き出しても非課税投資枠は復活しない
- 相場の下落時に売却すると損失が確定してしまう
- 非課税のメリットを最大限に活かせない
運用期間が短くなり複利効果が薄れる
新NISA(つみたてNISA)を途中で引き出すデメリットの1つ目は、運用期間が短くなり複利効果が薄れることです。
複利効果とは、運用により発生した利益を元本に上乗せして、再投資することで得られる利益のことで、元本のみを投資し続けるよりも大きな利益が得られます。
この複利効果が新NISA(つみたてNISA)の魅力でもありますが、途中で引き出して運用期間が短くなることで、将来得られるはずだった利益の減少につながります。
引き出しても非課税投資枠は復活しない
新NISAでは、一度使った非課税投資枠は引き出しても復活しません。
例えば、その年に40万円を投資し途中で売却しても、空いた枠を再利用することはできません。
このため、必要な額以上を投資してしまうと、途中で売却した際に非課税の恩恵を失うことになります。
資産配分を見直すときは、この制限を考慮する必要があります。
相場の下落時に売却すると損失が確定してしまう
新NISA(つみたてNISA)を相場の下落時に焦って売却してしまうと、損失が確定してしまいます。
一時的な下落であれば、保有し続けることで価格が回復する可能性もありますが、売却すればそのチャンスを失います。
売却すると損失を取り返すことはできなくなるので、値動きに敏感にならずに、本当に途中引き出しするべきかタイミングを見極めることが重要です。
非課税のメリットを最大限に活かせない
新NISA(つみたてNISA)を途中引き出しすると、非課税のメリットを最大限に活かせないため注意が必要です。
新NISA(つみたてNISA)の非課税のメリットとして、「運用益」と「分配金」が無期限で非課税になります。
これは、長期間運用を続けることで、最大限利益を得ることができる仕組みです。
新NISA(つみたてNISA)では非課税で投資できる金額は限られているので、細かく引き出してしまうと、せっかくの非課税枠を上手に活用できません。
新NISA(つみたてNISA)の引き出しにはデメリットがある?不安なら無料FP相談で解決!
新NISA(つみたてNISA)の引き出しをしたいけど、デメリットが多くて不安だという方は、無料FP相談の活用がおすすめです。
FPに相談することで、NISAの運用状況や引き出し目的などを踏まえて、損のない引き出しタイミングをアドバイスしてもらえます。
また、家計が圧迫されていてやむを得ず引き出しを検討している方には、新NISA(つみたてNISA)の引き出しをせずにすむ方法をアドバイスしてくれます。
損のない引き出しができるようになるだけでなく、家計の見直しも同時に行うことができるので、悩んでいる方は一度FP相談を検討してみましょう。
FPへの相談なら、無料で相談できるマネーキャリアがおすすめです。
- NISAの運用状況や引き出し目的などを踏まえた、損のない引き出しタイミングをアドバイス可能
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新NISA(つみたてNISA)を引き出すタイミングはいつがベスト?
新NISA(つみたてNISA)を引き出すベストタイミングは、人によって異なります。
今回は、主に以下の4つのタイミングについて紹介します。
- 目標額に到達した時
- 相場が大きく上昇し、利益を確保したい時
- 近い将来に大きな支出が控えている時
- 資産配分を見直したい時
目標額に到達した時
新NISA(つみたてNISA)を引き出すタイミングとして一番分かりやすいのが、目標額に到達した時です。
目標額に到達するパターンは、2つあります。
- 利益の目標額を達成する
- 資産の目標額を達成する
相場が大きく上昇し、利益を確保したい時
相場が大きく上昇し、利益を確保したい時も、新NISA(つみたてNISA)の引き出しタイミングとしておすすめです。それによって下落のリスクを避けられ、精神的な負担もなくなります。
また、資産が2倍になったタイミングで元本のみ売却するという方法もあります。
例えば、50万円の資産が100万円になった場合、50万円のみ売却して、残りの50万円で運用を続けます。
元本のみ先に引き出すことで元本割れを防ぎ、さらに継続的な利益を期待することが可能です。
このように、利益を確保する時の引き出しタイミングのルールを自分で決めておくことで、感情に左右されずに運用を続けることができます。
近い将来に大きな支出が控えている時
近い将来に大きな支出が控えている時、新NISA(つみたてNISA)を引き出すこともおすすめです。
なぜなら、手元の資金がいっきに減ってしまうと、生活の圧迫にもつながるため、あらかじめ新NISA(つみたてNISA)を引き出しておくのに良いタイミングだと言えます。
しかし、資金が必要な時に引き出すということは、相場に関係なく引き出すことになるため、損失があるタイミングでの引き出しには注意が必要です。
この状況を避けたい場合は、新NISA(つみたてNISA)だけに資産が偏らないように、資金計画やリスク管理などを見直してみましょう。
資産配分を見直したい時
資産配分を見直したい時も、新NISA(つみたてNISA)を引き出すのにおすすめのタイミングです。
資産運用を始める際に資産配分を設定していても、市場の変動やライフプランの変化によって、時間の経過とともに資産配分のバランスが崩れてしまいます。
例えば、株式と債券を半分に分けて運用していても、株価の上昇によって株式比率が高くなったりすることもあります。
その場合は、株式比率を下げて債券や現金へ移すなどのバランス調整を行い、リスクを分散させる作業が重要です。
家計状況や投資目的が変わったり、ポートフォリオのバランスが崩れたりしたタイミング引き出しを行い、資産配分を見直しましょう。
新NISA(つみたてNISA)を途中引き出しする方法

- 金融機関のNISA口座で、積み立て中の商品を確認
- 売却したい商品を選択
- 売却したい金額や口数を入力
- 確定し売却完了
無計画な引き出しはNG!新NISA(つみたてNISA)を引き出さずに済ませる方法
新NISA(つみたてNISA)で利益を最大限得るためには長期保有が基本のため、無計画な引き出しはNGです。
新NISA(つみたてNISA)を引き出さずに済ませる方法を、以下の5つ紹介します。
- つみたて設定を一時停止する
- 公的保障を活用する
- 部分的に解約して非課税枠の消費を抑える
- 家計の支出を見直す
- 専門家(FP)に相談する【おすすめ】
つみたて設定を一時停止する
新NISA(つみたてNISA)を引き出さずに済ませる1つ目の方法は、つみたて設定を一時停止することです。
一時停止の設定をしても、すでに購入している商品はそのまま保有でき、売却されることはありません。
また、積み立てを再開したい場合は、再度設定をすれば再開が可能です。
ただし、一時停止をすることで非課税や複利効果のメリットを十分に受けられないというデメリットもあります。
少額でも積み立ての継続ができるのであれば、まずは金額を変更してみることをおすすめします。
公的保障を活用する
新NISA(つみたてNISA)を引き出さずに済ませる2つ目の方法は、公的保障を活用することです。
公的保障とは、国や地方自治体が提供する公的な保障制度のことを言います。
公的医療保険や労災保険、介護保険などがあり、病気やケガなどの健康に関するリスクが発生したときに、生活を維持するための保障をしてくれる役割があります。
病気やケガなどの急な出費が原因で新NISA(つみたてNISA)を引き出したいと考えている方は、まずは利用できる公的保障がないか確認してみましょう。
部分的に解約して非課税枠の消費を抑える
新NISA(つみたてNISA)を引き出さずに済ませる3つ目の方法は、部分的に解約して非課税枠の消費を抑えることです。
新NISA(つみたてNISA)では、年間のつみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円、生涯で利用できる非課税保有限度額が1,800万円に設定されています。
さらに、一度売却した資産の非課税枠は、翌年以降の年間投資枠の範囲内で再利用できる仕組みです。
つまり、必要な資産のみを部分的に解約して引き出すことで、運用を続けながらも非課税枠の消費を抑えることが可能です。
ただし、非課税枠を再利用できるのは翌年となるため、引き出しのタイミングは慎重に検討する必要があります。
家計の支出を見直す
新NISA(つみたてNISA)を引き出さずに済ませる4つ目の方法は、家計の支出を見直すことです。
無駄な支出を減らすことで、新NISA(つみたてNISA)を引き出さなくても、家計に余裕が生まれるかもしれません。
家計の支出を見直すポイントは、以下の4つです。
- 現状の収支を把握
- 資産の目標額と期間を設定
- 固定費の見直し
- 変動費の見直し
専門家(FP)に相談する【おすすめ】
新NISA(つみたてNISA)を引き出さずに済ませる5つ目の方法は、専門家(FP)に相談することです。
資産運用の初心者が新NISA(つみたてNISA)で損をしないためには、お金の知識が豊富な専門家(FP)に相談するのが近道です。
専門家(FP)に相談すれば、投資やお金に関する知識が身につくだけでなく、家計の見直しや資産形成の計画に関するアドバイスも受けられます。
新NISA(つみたてNISA)の運用に関して自分の判断に自信がない方は、客観的な視点から意見をもらえる専門家(FP)への相談がおすすめです。
新NISA(つみたてNISA)の途中引き出しに関するよくある質問
新NISA(つみたてNISA)の途中引き出しに関するよくある質問を、以下の3つ紹介します。
- 一部のみの引き出しはできますか?
- 引き出した後の非課税枠はどうなりますか?
- 途中引き出しには手数料がかかりますか?
一部のみの引き出しはできますか?
つみたてNISAは一部でも引き出せます。
つみたてNISAの資産を引き出す際は、投資信託であれば1円単位で購入、売却が可能です。そのため、すべての資産を一度に売却する必要はなく、必要な分だけ売却できます。
他にも、積立が苦しい場合や、急な出費が必要な場合は、以下の方法で対応しましょう。
- 積立金額を減らす
- 積立を停止する
- 一部売却する
ただし、つみたてNISA口座の解約や、短期での売却は、資産の成長を止めることになるので注意しましょう。
つみたてNISAでは、できるだけ売却せずに長期保有することで、複利効果を最大化して資産を拡大できます。すべて売却してしまうとタイミングによっては「元本割れのリスク」もあります。
必要に応じていつでも売却できるのはつみたてNISAのメリットのひとつです。しかし、長期保有による複利効果を得るためにも、途中の引き出しは最小限にしましょう。
引き出した後の非課税枠はどうなりますか?
2024年から開始した新NISAでは、引き出し後に非課税枠は復活します。
新NISAには保有資産を売却すれば、売却分の非課税枠が翌年復活して再利用できる仕組みがあります。
また、新NISAの非課税保有期間は無期限であるため、非課税保有限度額の1,800万円を超えない範囲で買付・売却すれば、生涯を通して非課税での投資・運用が可能となります。
新NISAでは、一部を引き出したした後でも、非課税枠は復活し生涯を通して運用できます。柔軟な運用ができるため、子どもの進学費用など一時的にまとまったお金が必要になった場合でも安心して売却できます。
ただし、2023年までの旧NISA制度では、途中で引き出すと残りの非課税枠は復活しません。新NISAと旧NISAでは扱いが異なるため、注意しましょう。
途中引き出しには手数料がかかりますか?
つみたてNISAの引き出しで手数料・税金はかかりません。
ただし、売却する投資信託商品によっては、「信託財産留保額」がかかるので注意が必要です。信託財産留保額とは、投資信託の解約時にかかる費用で、売却金額から差し引かれます。
一般的に、金額は基準価格の0.3〜0.5%程度ですが、短期間の運用であっても請求されます。信託財産留保額がかかるかは、商品の目論見書に記載されているため、事前に確認しておきましょう。
つみたてNISAの税金については、非課税投資枠の範囲内であれば、売却時の運用益は非課税です。そのため、確定申告は不要です。非課税投資枠を超えた場合は、通常の投資と同様に20.315%の税金がかかります。
新NISA(つみたてNISA)の途中引き出しはデメリットがある?【まとめ】
この記事では、新NISA(つみたてNISA)を途中引き出しするデメリットや引き出すタイミング、引き出さずに済ませる方法について解説しました。
新NISA(つみたてNISA)の途中引き出しは明確な目的や計画的な引き出しであれば問題無い反面、無計画な引き出しを行うと複利効果の減少や非課税枠の喪失などのデメリットを被ります。
しかし、新NISA(つみたてNISA)の途中引き出しのタイミングや是非の判断を自分で決定するのは難しく、どうすれば良いか分からず不安に感じてしまう方もいるのではないでしょうか。
そこで、マネーキャリアの無料FP相談の利用がおすすめです。
マネーキャリアでは、NISAの運用状況や引き出し目的などを踏まえた、最適な引き出しタイミングをアドバイスします。また、解約せずに済む方法はないかの確認や家計の見直しなどのアドバイスも可能です!
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