「高配当株はやめとけって言われたけど、何がいけないの?」
「自分に合った株式投資って何だろう?」
と疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
結論から申し上げると、高配当株は誰にでもおすすめできる投資方法ではありません。
しかし、高配当株について正しく理解してメリットを生かせる運用方法が実践できれば、資産形成における心強い味方となってくれます。
本記事では、高配当株はやめとけと言われている理由や、高配当株で失敗しないための判断基準とコツについて解説します。
また、自分に合った資産形成プランの相談が何度でも無料で行えるおすすめのFP相談窓口の紹介も行うので、参考にしてください。
- 高配当株を選ぶ際は、利回りの高さだけを見るのは危険
- 高配当株の収益だけで生活することを目指すのではなく、あくまでも「収入を得るためのひとつの手段」として運用することが大切
- 最適な投資戦略は、年齢や家族構成といった環境の変化で大きく変わるため、お金の専門家であるFPに定期的に見直してもらうと安心
この記事の監修者 井村 那奈 フィナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー。1989年生まれ。大学卒業後、金融機関にて資産形成の相談業務に従事。投資信託や債券・保険・相続・信託等幅広い販売経験を武器に、より多くのお客様の「お金のかかりつけ医を目指したい」との思いから2022年に株式会社Wizleapに参画。
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この記事の目次
- 高配当株はやめとけと言われる4つの理由
- 減配や無配で配当収入が減るリスクがある
- 株価が伸びにくく資産が増えにくい
- 利回りの高さに隠れた業績悪化リスクがある
- 配当生活は想像より難しく現実的ではない
- やめとけと言われる高配当株の特徴4選
- 利回りが高すぎる
- 業績が不安定な企業
- 配当性向が高すぎる企業
- 一時的な利益で配当を出している企業
- 高配当株はやめとけと言われる人の特徴3選
- 短期で利益を出したい人
- 値上がり益を重視したい人
- リスクを十分に理解せずに投資する人
- 高配当株が向いている人の特徴3選
- 配当収入を重視している人
- 値動きより安定性を優先したい人
- 長期保有を前提に投資できる人
- 高配当株で失敗しないための判断基準とコツ3選
- 利回りだけで判断せず複数指標を見る
- 分散投資でリスクを抑える
- 長期的な視点で保有する
- 年代別おすすめポートフォリオ
- 20代はインデックス投資中心で資産成長を最大化する
- 30代は投資信託を軸に高配当株を一部組み入れる
- 40代は資産成長と配当収入をバランスよく設計する
- 50代は高配当株の比率を高めて安定収入を確保する
- 60代以降は高配当株で配当を生活費の補助にする
- 高配当株に関するよくある質問
- 高配当株とETFはどちらを選ぶべき?
- 少額からでも高配当株投資は意味がある?
- 配当金には税金がかかる?
- 資産形成は正しく判断することが重要【まとめ】
高配当株はやめとけと言われる4つの理由
高配当株は「安定収入が得られる投資」として人気ですが、この認識は半分正しく半分誤りです。
結論から言うと、高配当株は仕組みを理解せずに選ぶと失敗しやすい投資です。実際、減配・株価停滞・高利回りの罠といったリスクは多くの投資家が見落としています。
ここでは、その代表的な4つの理由を解説します。
減配や無配で配当収入が減るリスクがある
株価が伸びにくく資産が増えにくい
資産形成という観点では、成長株やインデックス投資と比較して効率が劣る場合もあるので注意してください。
インデックス投資のように市場成長を取り込む戦略と比べると、どうしても資産拡大のスピードに差が出てしまうため、単純に資産を増やしたい方にはベストな選択肢とは言えません。
利回りの高さに隠れた業績悪化リスクがある
つまり、利回りが高い理由は「配当が多い」からだけでなく、「株価が下落している」可能性も考えられるため、利回りが高いからといって手放しで喜ぶのは危険です。
一般的に利回り6%以上は要注意ラインとされ、業績悪化や減配の前兆であることもあるため、普段から自分で情報収集をする癖をつけることが大切です。
配当生活は想像より難しく現実的ではない
例えば利回り4%で年間300万円を得るには、約7,500万円の元本が必要です。さらに税金(約20%)を考慮すると、実際には1億円近い資産が求められるケースもあります。
さらに税金や減配リスクも考慮すると、必要資金はより大きくなる点は無視できないポイントです。
やめとけと言われる高配当株の特徴4選
高配当株で失敗する人の多くは、「利回りが高い=良い銘柄」と誤解しています。
結論から言えば、高配当株は選び方を間違えると損失を被るリスクが高い投資といえます。
ここでは、実際に避けるべき銘柄の特徴を具体的な判断基準とともに解説します。
利回りが高すぎる
高配当株の中でも、極端に利回りが高い銘柄は注意が必要です。
利回りは「配当額÷株価」で決まるため、株価が下落している場合でも数値は高くなります。そのため、高利回りは必ずしも優良の証ではなく、業績悪化や将来不安を反映している可能性がある点は忘れてはいけません。
人気がないということは、将来性に不安があることであるため、見かけの利回りだけで判断すると、リスクの高い銘柄を選びやすくなります。
業績が不安定な企業
業績が安定していない企業は、配当の継続性にも不安があります。
特に「製造業」「物流」「金融」といった景気や市況に左右されやすい業種では、利益が大きく変動しやすく、それに伴って配当も増減します。
結果として、配当目的で投資しても収入が安定せず、資産形成という本来の目的を達成できない可能性もあります。
配当性向が高すぎる企業
配当性向とは、企業の利益のうちどれだけを配当に回しているかを示す指標です。
この数値が高すぎる企業は、利益の大半を配当に充てていることがわかるため、経済的な余力がほとんど残っていない状態だといえます。
配当性向が高すぎる企業は、少しの業績悪化で減配に追い込まれるリスクが高いため安定した資産形成の妨げになってしまいます。
一時的な利益で配当を出している企業
不動産売却や特別利益など、一時的な収益で配当を維持している企業は要注意です。
こうした利益は継続しないため、翌年以降も同じ水準の配当が維持される保証はありません。
見かけの利回りが高くても、実態は持続性のない配当であるケースはたびたび見られるため、翌年以降に配当が大きく減るリスクを減らすためにも、企業の財務情報を定期的に確認しましょう。
高配当株はやめとけと言われる人の特徴3選
高配当株は万能な投資ではなく、「目的に合わない人が選ぶと非効率になる手法」です。
投資目的やリスク許容度によっては、かえって非効率な選択になるケースもあり、実際に失敗している人の多くは、投資目的と手段がズレてしまっているのが現状です。
ここでは、高配当株を選ぶべきではない人の特徴を明確にし、自分に当てはまるか否かを具体的に解説します。
短期で利益を出したい人
短期間で利益を得たい人にとって、高配当株は適した投資ではありません。
高配当株といえども配当利回りは年3〜5%程度が一般的であり、短期間で大きなリターンを得ることは難しいでしょう。また、配当狙いの投資は長期保有が前提であり、短期売買と戦略が根本的に異なります。
短期売買を前提にする方にとって、高配当株はメリットを十分に活かせません。
値上がり益を重視したい人
資産を大きく増やしたい場合、値上がり益(キャピタルゲイン)を重視する必要があります。
しかし高配当株といわれる会社はそもそも成熟企業が多く、利益を成長投資ではなく配当に回すため株価の成長余地が限られる傾向があります。そのため、長期的な資産拡大という観点では効率が劣る可能性があります。
リスクを十分に理解せずに投資する人
「配当がある=安全」という認識で投資する人は注意が必要です。
実際には減配や株価下落といったリスクがあり、高配当株も安全資産だとは言い切れません。仕組みを理解せずに高配当株式に投資すると、想定外の損失を被る可能性があるため注意しましょう。
また、株式投資は余剰資金で行い、生活に必要な資金にまで手を出すような無理な投資をはしないようにすることも大切です。
高配当株が向いている人の特徴3選
高配当株は「やめとけ」と言われることもありますが、運用する目的が明確な人にとっては有効な投資手法のひとつです。
重要なのは、高配当株が「自分の目的やリスク許容度と一致しているかどうか」「資産を増やすのか、収入を得るのか」といった自問自答をした上で運用することです。
ここからは、資産形成において高配当株を選ぶべき人の特徴を具体的な判断基準とともに解説します。
配当収入を重視している人
給与以外の収入源を確保したい人にとって、高配当株は有効な手段のひとつです。
高配当株は保有しているだけで年に1〜2回定期的に配当が得られるため、十分副収入として機能します。とはいえ、配当金だけで生活費全てを賄おうとすると非常に大きな資金投入が必要なため、あくまでも「収入を得るためのひとつの手段」として考えることを忘れないようにしましょう。
「高配当株はやめとけ」と語る人の中には、投資手段の適材適所を考えられていない方もいるのが現状です。
値動きより安定性を優先したい人
株価の上下に一喜一憂したくない人にも、高配当株は向いています。
一般論として、高配当だと言われる企業は、成長株のような株価の急騰は期待できない一方比較的業績が安定している場合が多く、長期保有しやすい特徴があります。
結果として、精神的な負担を抑えながら無理なく投資を継続可能です。
長期保有を前提に投資できる人
高配当株は短期売買ではなく、長期的に配当を積み上げることで効果を発揮する投資です。
数年から10年以上のスパンで保有できる人であれば、配当収入を安定して得やすくなります。逆に、短期の値動きに反応して売買を繰り返すと億配当株としてのメリットは薄れてしまうでしょう。
細かい値動きに一喜一憂するのではなく、ほったらかし投資ができる方にとって高配当株は有効な選択肢となります。
ただし、企業の業績のチェックは定期的に行い、極端な利回りの上昇といった危険信号が出ていないか確認することはリスク管理の面では大切です。
高配当株で失敗しないための判断基準とコツ3選
高配当株で成果が出るかどうかは、「銘柄選び」と「運用ルール」で決まります。
資産形成における失敗の多くは、利回りだけで判断したり、短期的な値動きに振り回されることが原因ですので、目先の誘惑に惑わされずに長期的な目線を持つよう意識してください。
そこでここからは、初心者でも実践できる具体的な判断基準とコツについて解説します。
利回りだけで判断せず複数指標を見る
高配当株を選ぶ際に利回りだけで判断するのは危険です。
利回りは株価が下がるのと反比例して上昇するため、高い利回りが必ずしも優良銘柄を意味するわけではありません。
高配当株の銘柄選びで重要なのは、配当の「持続性」と「安定性」です。そのため、配当性向や営業利益、フリーキャッシュフローなど複数の指標を確認し、総合的に判断する必要があります。
分散投資でリスクを抑える
高配当株は個別企業の影響を受けやすいため、ひとつの銘柄に集中投資するのはリスクが高い行為です。
仮に選んだ1社が減配や無配になれば、当然配当収入は大きく減少することになります。それを防ぐためには、購入する株式を複数の銘柄や業種に分散させ、特定の企業や事象の影響を抑えることが欠かせません。
長期的な視点で保有する
高配当株は短期売買ではなく、長期保有によって配当を積み上げる投資です。
そのため、短期的な株価変動に振り回されて売買を繰り返すと、配当のメリットを十分に活かせません。
そもそも、短期売買に向いている株式は「値動きが激しい(ボラティリティが高い)」「売買代金が多い(流動性が高い)」ことが特徴で、業績が安定している高配当株とは対極の存在だといえます。
株式を長期保有し企業の成長とともに配当を受け取り続けることが、安定した副収入につながります。
年代別おすすめポートフォリオ
投資戦略は年齢などの要因によって最適解が変わるため、時期を見ながら自分でカスタマイズすることが大切です。
ざっくりと説明すると、若い人ほど「資産成長」、年齢が上がるほど「安定収入」を重視すると良いでしょう。高配当株も一律で考えるのではなく、ライフステージに応じて組み入れ比率を調整することが重要です。
ここでは、年代別に具体的な配分目安とその理由について深掘りしていきます。
20代はインデックス投資中心で資産成長を最大化する
20代は投資期間が長いため、資産成長を最優先にすべきです。
この段階では高配当株よりも、オール・カントリーやS&P500といった投資信託を用いたインデックス投資を中心に市場全体の成長を取り込む方が合理的だといえます。
なぜなら、若いうちからインデックス投資を続けていれば複利効果を最大化できるため、長期的な資産形成において有利になるからです。
まずは時間を身につけ、将来の高配当株に挑戦するための資金作成に取り組んでみてください。
30代は投資信託を軸に高配当株を一部組み入れる
30代は資産形成を継続しつつ、将来の収入源を意識し始める段階です。
20代に引き続きインデックス投資を軸にしながら、ポートフォリオに高配当株を一部組み入れることで、成長と収入の両立を図ると良いでしょう。
今の段階では、まだ高配当株の比率を上げすぎるのは時期尚早です。
40代は資産成長と配当収入をバランスよく設計する
40代は資産形成の中盤であり、成長と安定のバランスを両立させる必要があります。
インデックス投資で資産を増やしながら、高配当株による収入基盤も徐々に構築していく段階です。この段階での判断が老後資産に直結するため、リスクを取りすぎない設計が重要になります。
50代は高配当株の比率を高めて安定収入を確保する
50代は退職後を見据え、資産の取り崩しではなく「収入化」を意識する段階です。
そのため、高配当株の比率を高め、安定的な配当収入を確保することが重要になります。ここでリスクを取りすぎると、資金を回復する時間が足りなくなる恐れがあるため、大きなリスクを取る必要はありません。
株式投資は、余剰資金の範囲内で無理なく行う意識を忘れないようにしましょう。
60代以降は高配当株で配当を生活費の補助にする
60代以降は資産を増やすのを優先するのではなく、これまで積み上げてきた金融資産を大きく失わないように意識しましょう。
そのため高配当株による配当収入を生活費の補助として活用することや、暴落リスクの低い個人向け国債をうまく使うことで、資産を大きく取り崩さずに生活を維持できます。
リスクは最小限に抑えつつ、年金収入と合わせて安定した生活を目指しましょう。
高配当株に関するよくある質問
高配当株について調べる中で、疑問を抱えた方も多いことでしょう。
ここでは、特に多くの人が迷いやすいポイントを整理し、判断に必要な基礎知識を分かりやすく解説します。
高配当株とETFはどちらを選ぶべき?
高配当株とETFは、それぞれメリットが異なります。
個別株は自分で銘柄を選べるため、配当利回りや成長性をコントロールできます。一方でETFは複数銘柄に分散投資されており、ひとつの銘柄に依存するリスクを抑えられる点が差別化ポイントです。初心者にとっては、ETFの方が安定した運用がしやすい傾向があります。
判断基準としては、投資経験が浅い場合はETF、分析できる人は個別株を選ぶと良いでしょう。まずはETFで分散投資を行い、慣れてきたら高配当株などの個別株を検討するのがおすすめです。
少額からでも高配当株投資は意味がある?
投資経験を積む上で、少額投資にも意味はありますが「収益目的」としては非効率です。
例えば利回り4%と仮定した場合、10万円を投資しても年間配当は約4,000円と少々物足りない金額にとどまります。この段階で重要なのは収益ではなく、投資経験を積むことです。
いきなり大きな資金を投入するよりも、少額で失敗を経験しながら判断力を磨く方が、長期的なリターンは高くなります。
配当金には税金がかかる?
高配当株で得た配当金には税金がかかります。
日本株の場合、所得税と住民税を合わせて約20%が源泉徴収されます。そのため、受け取れる金額は表示されている配当額より少なくなる点に注意してください。
税引後のリターンを前提に投資判断を行うことが重要です。
ただし、NISA口座を活用すれば配当金が非課税になるため、税負担を抑えることが可能です。
資産形成は正しく判断することが重要【まとめ】
高配当株は「やめとけ」と言われることもありますが、それ自体が悪い投資手法ではありません。
高配当株を運用する上で重要なのは、利回りの高さだけで判断するのではなく、自分の投資目的やリスク許容度に合っているかを見極めることです。
資産成長を優先するのか、安定した収入を得たいのかによって最適な選択は変わります。つまり、高配当株は選び方と使い方次第で有効にも非効率にもなる手法だということです。
とはいえ、自分に合った戦略を客観的に整理することは容易ではありません。だからこそ、判断に迷う場合は専門家の視点を取り入れることが重要です。
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