この記事の監修者 井村 那奈 フィナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー。1989年生まれ。大学卒業後、金融機関にて資産形成の相談業務に従事。投資信託や債券・保険・相続・信託等幅広い販売経験を武器に、より多くのお客様の「お金のかかりつけ医を目指したい」との思いから2022年に株式会社Wizleapに参画。
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この記事の目次
- 妊娠中の失業保険はすぐにはもらえないのが原則
- 失業保険は「すぐに働ける状態であること」が条件のため
- 妊娠中は「受給期間延長」制度が利用できる
- 妊娠中に失業保険の「受給期間延長」制度を利用する方法
- 延長申請の条件
- 申請方法・必要書類
- 出産後に失業手当を受給するための手順
- 産後8週間以降に求職活動を始める
- 受給資格の認定後7日間の待機期間に入る
- 求職活動をする
- 失業認定日にハローワークで認定を受ける
- 失業手当が振り込まれる
- 出産後に失業保険を利用する際の注意点
- 失業保険の受給中は配偶者の扶養から外れる場合がある
- 延長申請が遅すぎると受給期間が短くなる場合がある
- 妊娠を隠して失業手当を受給すると不正受給とみなされる
- 妊娠中の失業保険・お金に不安がある方におすすめのサービス
- 【まとめ】妊娠中の失業保険は延長制度を利用しよう!
妊娠中の失業保険はすぐにはもらえないのが原則
結論から言うと、妊娠中であれば失業保険をもらうことはできません。ただし、受給期間延長制度を利用すれば失業保険の受給が可能です。
失業保険は「すぐに働ける状態であること」が条件のため

失業手当は、次の仕事が見つかるまでの間、生活を支援するための給付金です。受給するには、以下の条件を満たす必要があります。
- 雇用保険に加入している
- 保険料を納めている
- 退職前の2年間で、雇用保険の加入期間が12カ月以上ある
- 働く意思があり、求職活動を行っている
上記の条件を満たすと失業手当を受け取れます。受給するには「すぐに働ける状態」というのも条件です。
妊娠中は「受給期間延長」制度が利用できる

失業保険の受給期間は、退職日の翌日から最長で1年間です。しかし、妊娠のタイミングによっては、受給資格が得られない場合もあります。受給期間の延長が可能で、以下の条件を満たす場合に申請できます。
- 退職後1年以内に妊娠や出産を経験した
- 妊娠や出産により、30日以上の就業不能状態にある
これらの条件に該当する場合、妊娠中でも受給期間の延長が可能です。最長で4年まで延長でき、延長申請は一度のみ認められます。延長期間中に1日でも就業すると、延長は解除されるため注意が必要です。
妊娠中に失業保険の「受給期間延長」制度を利用する方法

延長申請の条件
妊娠・出産を機に退職される場合、すぐに再就職活動を行うことは難しいため、まずはハローワークで雇用保険(失業保険)の受給期間延長の手続きを行いましょう。この申請は、退職翌日から1年の間に働けない期間が30日以上経過した時点で行うことができます。
また、受給資格を得るための要件が優遇されている点も見逃せません。通常、自己都合で退職した場合は離職前2年間に12ヶ月以上の加入期間が必要ですが、妊娠による退職は「特定理由離職者」として扱われることが一般的です。
そのため、退職前1年間に被保険者期間が6ヶ月以上あれば受給可能という形で条件が大幅に緩和されます。加入期間が1年に満たない場合でも受給できる可能性がありますので、諦めずに制度をしっかり活用しましょう。
申請方法・必要書類
失業保険(雇用保険)の受給期間延長手続きをスムーズに進めるためには、事前の書類準備がカギとなります。まずは以下の書類を漏れなく揃えましょう。
- 受給期間延長申請書
- 離職票
- 雇用保険受給資格者証
- 延長理由を証明できる書類(医師の診断書や母子手帳など)
- 印鑑
出産後に失業手当を受給するための手順
出産したら働ける状態となるので、失業保険の受給資格に該当します。そのため、出産後には手続きを行えば失業保険の受給を開始できます。
以下の流れが受給までの手順です。
産後8週間以降に求職活動を始める
失業保険は、再就職を目指す期間の生活を支える大切な制度ですが、受給にはすぐに働ける状態であることが前提です。産前産後の一定期間(産前6週・産後8週)は母体保護のため就労が制限されるため、この間は求職活動も行えません。
妊娠に伴い受給期間の延長手続きをされた方は、産後8週間が経過してからハローワークでの求職活動を再開しましょう。
受給中は4週間に1度の認定日に、求職活動の実績報告が必須となります。お子様の預け先等の準備を整えながら、無理のない範囲で計画的に再就職へのステップを進めていくことが大切です。
受給資格の認定後7日間の待機期間に入る
出産後に失業保険(雇用保険の基本手当)を受給する場合でも、会社都合や自己都合といった退職理由に関わらず、まずは一律で7日間の待機期間が設けられています。これは失業状態を確認するための行政手続き上の期間であり、この間は給付金を受け取ることができません。
しかし、妊娠・出産を機に退職された方は、やむを得ない事情があると認められる「特定理由離職者」に該当するケースが一般的です。その場合、通常の自己都合退職とは異なり給付制限が免除されるため、7日間の待機期間さえ経過すれば、すぐに支給対象となります。
本来、一般的な自己都合退職であれば、待機期間に加えて給付制限期間の経過を待つ必要があります。この期間は従来2〜3ヶ月でしたが、雇用保険法の改正により、2025年4月からは原則1ヶ月へと大幅に短縮されました。
ただし、過去5年間で3回以上、自己都合退職を繰り返している場合は3ヶ月の給付制限がかかるため、ご自身の過去の職歴も含めて確認しておきましょう。
求職活動をする
失業保険(基本手当)は、あくまで再就職する意思と能力がある人を支えるための制度です。したがって、妊娠を機に退職された場合でも、心身ともに復職できる状態になり、求職活動を始めることが給付の前提となります。
実績として認められる求職活動には、主に以下のようなアクションが挙げられます。
- 求人への応募・面接
- 職業相談や就職支援セミナーへの参加
- 再就職に役立つ資格試験の受験
失業認定日にハローワークで認定を受ける
失業手当(失業保険)をスムーズに受け取るための鍵は、ハローワークによる失業の認定です。単に仕事がない状態というだけでなく、積極的に求職活動を行っていると認められることで初めて給付の対象となります。
この認定を受けるためには、4週間に1度やってくる失業認定日までに、原則として2回以上の求職活動実績を作る(ハンコをもらう)必要があります。
認定日は、前回の認定日から今回までの活動報告を行う大切なタイミングです。「うっかり活動回数が足りなかった」等の理由で不認定とならないよう、次回の認定日を常に意識しながら、計画的に求職活動を進めておくことが大切ですよ。
失業手当が振り込まれる
失業保険の基本手当は、ハローワークで失業の認定を受けた後に指定の口座へ振り込まれます。
通常、自己都合での退職には7日間の待機期間に加え、さらに数ヶ月間の給付制限期間が設けられるため、実際にお金を受け取るまでには時間がかかります。しかし、妊娠や出産等が理由で退職された場合は、特定理由離職者としてこの制限期間が免除されるケースが一般的です。その場合、7日間の待機期間が経過すれば、スムーズに給付金が受け取れます。
給付金は、最初の受給資格決定の手続き時に記入した金融機関の口座へ振り込まれます。家計管理のために複数の口座を使い分けている方は、どの口座を指定したか、通帳やアプリで事前に確認しておきましょう。いざ振込日になって「入金がない」と慌てないよう、あらかじめ把握しておくことが大切です。
改めて上記のように
出産後に失業保険を利用する際の注意点
失業保険を受給するならば、いくつか注意点があるので確認しておきましょう。
失業保険の受給中は配偶者の扶養から外れる場合がある

失業保険を受給期間中でも、扶養に入ることは可能です。ただし、健康保険上の扶養と税制上の扶養では、一定の収入以上あると扶養から外れるので注意しましょう。
健康保険上の扶養では、失業保険の1日の基本額が3,612円以上だと扶養から外れます。税制上の扶養では、失業保険の給付額は非課税のため影響しません。ただし、失業保険以外に、バイトやパートを行い、年間48万円以上の所得を得ると、税制上の扶養から外れます。
延長申請が遅すぎると受給期間が短くなる場合がある

失業保険をもらうには、基本手当の受給申請を行わないといけません。自動的に給付されることはないので、ハローワークで申請します。
失業保険の受給期間は退職日の翌日から1年間であり、この1年の中で待機期間や受給制限期間を経て、その後受給申請を行うと給付開始されます。基本手当の申請が遅れると、受給期間が短くなる可能性があるので注意しましょう。
妊娠を隠して失業手当を受給すると不正受給とみなされる

働く意思があり求職活動をしている人に、失業保険は給付されます。妊娠中で働く意思がないのに、求職活動していると申告して失業保険をもらうと、不正受給とみなされます。
不正受給となった場合は、受給した金額を全額返還しないといけません。また、今後の失業保険の受給資格を失います。そればかりか、2倍の追徴課税が発生し、余計に支払う結果となります。悪質な場合は詐欺罪に問われるので注意しましょう。
妊娠中の失業保険・お金に不安がある方におすすめのサービス
ここまでで、妊娠・出産前後における失業保険の受給ルールについて解説しました。
妊娠を機に退職される場合、すぐには失業保険を受け取れないため、収入減を見越した家計管理が必須となります。しかし、出産を控えた大切な時期に、節約や投資といった専門知識を要する家計の防衛策をご自身だけで練るのは困難です。
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【まとめ】妊娠中の失業保険は延長制度を利用しよう!
本記事では、妊娠・出産時の失業保険の仕組みについて解説しました。ポイントは以下の通りです。
- 妊娠中は受給不可だが、延長手続きにより出産後の受給が可能になる
- 失業保険だけに頼らず、別途資金計画を立てる必要がある
- 相談は何度でも無料
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