今回は、東北学院大学 地域総合学部 政策デザイン学科にご在籍で、社会保障・社会福祉などを研究されている熊沢 由美教授に、マネーキャリア編集部が独自インタビューを行いました
熊沢教授のプロフィール
<学歴>
<論文>
1994年以前の保育需要調査—保育所待機児童に関する一考察—
熊沢由美東北学院大学経済学論集 (191) 125-139 2019年3月
宣教医パームの活動にみる明治初期医療伝道の意義
社会政策 9(1) 109-121 2017年
社会福祉の原点をひもとく 社会福祉法人1
月刊福祉 94(12) 88-89 2011年
社会福祉の原点をひもとく 社会福祉法人2
月刊福祉 94(13) 84-85 2011年
外国からの介護労働者の受け入れ
東北学院大学社会福祉研究所叢書 (7) 59-109 2009年
他多数
<書籍等出版物>
社会保障 (新・社会福祉士シリーズ 12)
福祉臨床シリーズ編集委員会, 阿部, 裕二, 熊沢, 由美 (担当:共編者(共編著者), 範囲:「社会保障の概念と対象及びその理念」、「年金保険制度の現状と課題」)
弘文堂 2023年3月24日 (ISBN: 4335612176)
格差社会論(第3版)
熊沢由美, 佐藤康仁, 板, 明果, 阿部, 裕二, 王, 元, 郭, 基煥, 佐藤, 純 (経済学), 谷, 達彦 (担当:共編者(共編著者), 範囲:はしがき、「日本の所得格差と格差測定の方法」1・2・4、「雇用格差と健康格差」)
同文舘出版 2023年3月4日 (ISBN: 4495465430)
新版 格差社会論
佐藤, 康仁, 熊沢, 由美, 前田, 修也, 阿部, 裕二, 楊, 世英, 千葉, 一, 佐藤, 純 (経済学), 谷, 達彦
同文舘出版 2019年3月14日 (ISBN: 4495465422)
東日本大震災と高齢化 ―宮城県沿岸部地域の経験―
熊沢 由美 編著, 佐藤, 康仁, 楊, 世英
同文舘出版 2018年4月5日 (ISBN: 4495442813)
他多数
引用:researchmap
社会保障はなぜ今の形になったのか

戦後の社会状況から形成された日本の社会保障制度
Q1.日本の社会保障制度は、どの時代・どのような背景から現在の形に至ったと考えるべきでしょうか?
第二次世界大戦が終わったのが1945年で、そこから1960年代の前半にかけて社会保障が確立していきます。
戦前から社会保険などの制度はあったのですが、戦前は基本的人権の要素が入っていなかったうえ「戦争のために」という思想が強かったので、例えば軍人が優先されるようなことがありました。
1945年に日本が戦争に負けて、連合国軍に占領される中、その占領政策の中で社会保障が整備されていきました。戦前までの軍人優先の社会保障は禁止され、強制的に民主化の方向性になったというのが一つ大きいと思います。
また、1950年に社会保障制度審議会が「社会保障制度に関する勧告」(50年勧告)という有名な勧告を出しました。この勧告をベースに、日本の社会保障の方向性が定まっていきます。今でも厚生労働省のホームページでは、50年勧告に基づき、日本の社会保障制度は、社会保険、社会福祉、公的扶助、保険医療・公衆衛生に分類できるというような説明が見られます。
とはいえ、この勧告が出されたものの、朝鮮戦争が始まってしまったので、社会保障のためにお金が使われず、50年勧告が国に無視されたと感じた人もいたようです。その後、高度経済成長が1955年頃から始まり、そこでようやく社会保障の整備が本格化し、国民皆年金、皆保険のための制度が整備されて、1961年から国民皆年金皆保険が始まりました。
歴史を振り返ってみても、社会保障が経済やそのときの社会情勢に大きく影響を受けていたことがお分かりになるかと思います。
なぜ日本は社会保険方式を採用したのか
Q2.日本で社会保険方式が中心となった理由は何でしょうか?
日本の社会保障が社会保険方式を中心に構築された背景には、一つには経済の影響があると思います。社会保険方式は保険料を主な財源としていますが、公的扶助など他の制度は「公費負担方式」といって租税を主な財源としています。
上記の通り、第二次世界大戦後に社会保障の整備が着手されますが、敗戦後という当時の国家財政を考えると、租税を主な財源とする「公費負担方式」を中心にすることは現実的ではなかったと言わざるをえません。
そして、もう一つ、社会保障のモデルとして、社会保険方式が中心になったものが示されていた、ということがあげられます。それは、1942年にイギリスで発表された「ベヴァリッジ報告」というものです。これは、イギリスが第二次世界大戦後に社会保険や関連するサービスをどのように整備すべきかをまとめたものです。
イギリスだけでなく、多くの国でこれを参考に社会保障制度が整備されたと言われています。日本でも、第二次世界大戦中に、当時の厚生省が「ベヴァリッジ報告」を入手して研究していた、ということがわかっています。この「ベヴァリッジ報告」の中で、社会保険は基本的なニードに対応するものとして、社会保障の中心であると考えられていたのです。
上記の50年勧告においても、社会保険を中心にすることが明記されています。その理由は、国家が国民の自主的責任の観念を害することがないようにというものでした。社会保険は、保険料として、自分たちで必要な経費を拠出するものだからです。
このような歴史的な背景に加えて、社会保険の方が拠出と受給の関係が分かりやすい、租税より保険料の方が財源を確保しやすい、といったことがあると考えられます。
年金・医療・福祉が分立した理由
Q3.年金・医療・福祉が現在のように分立した制度になった歴史的背景を教えてください。
一度に年金や医療、福祉の制度ができたのではなく「必要な制度を都度作ってきた」ことによって今の形があると言われています。
例えば、年金保険は、第二次世界大戦中に、船員保険と、後に厚生年金保険に改められる労働者年金保険ができました。戦時体制下で、海運国策や生産力の増強などが必要とされたからと言われています。
終戦後、高度経済成長に向けて、社会保障の分野では社会保険の未加入者が多くいることが問題になりました。そこで、すでにある厚生年金の適用拡大も検討されたのですが、元々対象であって保険料を負担してきた企業からの反発が大きかったようです。対象になっていなかった人を新たに加入させることで、負担が増えることを拒否したのです。そのため、厚生年金とは別に国民年金という制度を新しく作ることになりました。
また、福祉も児童福祉、高齢者福祉、障害者福祉、さらには障害者福祉でも身体障害者、知的障害者、精神障害者というように、対象者別になっていますので、分立と言えると思います。これらも戦後、必要とされた制度から徐々にできていきました。
戦後の復興期に、いわゆる福祉三法と呼ばれる法律ができました(生活保護法と身体障害者福祉法と児童福祉法)。当時の国民の多くが貧困だった、社会保障の分野で貧困が大きな問題だったということで生活保護ができました。そして、親を亡くした子どもたち、いわゆる戦災孤児への対策から児童福祉法ができ、兵士として戦争に行って、怪我や病気をして障害を負って帰ってきた、いわゆる傷痍軍人の支援のために身体障害者福祉法ができました。
このように、年金も医療も福祉も、その都度必要なものを整備してきました。近年では、船員保険などを厚生年金に統合したり、障害者総合支援法で障害者福祉サービスを一本化したり、分立した制度をまとめる動きも見られます。
少子高齢化で社会保障はどう変わったのか
高齢者の位置づけはどう変わったのか
Q4.少子高齢化は社会保障制度の前提をどのように変化させたのでしょうか?
一番は高齢者の位置付けが変わったことであると思います。今までは若い人が高齢者を支えるというのが社会保障の前提だったので、高齢者は支えられる側でした。
しかし、今は高齢者就労の話などにもあるように、高齢者が「支えられるだけ」ではもう成り立たなくなってきています。象徴的だったのが2012年にあった「社会保障と税の一体改革」です。ここから「全世代型社会保障」というものが言われ始めました。
今までは高齢者が社会保障を受け取るという側面が大きかったのですが、全世代、特に若い世代にも給付を行き渡らせる、全世代で負担して全世代で受け取る、という流れに移行しようとしています。高齢者が支えられるだけの側ではなくなってきているというのがやはり大きいのではないかと思います。
また、「家族形態が変わったこと」も、社会保障の前提に影響を与えていると思います。
例えば、三世代家族であれば、家族の中で介護もある程度できそうですが、今は核家族が増えていて、家族に介護を期待できないケースも増えています。また、年金は、夫が40年会社員として働き、妻が40年専業主婦である夫婦を「標準的」としています。社会保障はこうした家族を前提に作られたものでもあるので、家族の変化、例えば、子どものいない夫婦が増えたり、そもそも結婚しない人が増えたりということに対し、制度が対応できていないという部分もあるように思います。
給付と負担のバランスはどう変化したか
Q5.少子高齢化によって「給付と負担のバランス」はどのように変化してきましたか?
元々日本は高齢者向けの給付が多かったので、高齢化が進むことでますます社会保障を受ける人が増えたり、給付を受ける期間が伸びたり、家族形態が変わったことで、新しい給付を作らなければいけなくなったりということで、年金・医療・介護の費用が増えてきたというところがあります。
これを今までのように、若い世代だけで負担することが難しくなってきて、先ほどの「社会保障と税の一体改革」では、保険料ももちろん使う一方、消費税を代表とした「全世代で負担する形」を取り入れていく流れが明確に見えてきたと思います。加えて、高齢者自身の負担を増やす仕組みが増えてきたと思います。介護保険も最初は1割負担だったところが、今は所得に応じて2割、3割負担するという形になってきています。
そのため、若い人が負担するというバランスから、徐々に全世代、高齢者も負担するという形ができてきているように思います。
非正規雇用の増加がもたらす影響
Q6.非正規雇用の増加は社会保障制度にどのような影響を与えていますか?
先ほどの高齢者の位置付けの話にも関わってくるのですが、高齢者の非正規雇用についてはプラスの影響が考えられます。高齢者の就労が増えていますが、高齢者については、若い世代よりも非正規雇用が多くなっています。その意味では、非正規雇用の増加につながっているのですが、高齢者の場合は、支えられる側から支える側へと変わることでもあるわけです。
就労している高齢者が保険に加入することで保険料収入が増えると期待できます。また、在職老齢年金といって、働いている人の年金を調整する仕組みがあるので、プラスの影響になると考えられます。
他方、若い世代の非正規雇用に関しては、違う影響が考えられます。若い世代の場合は、非正規雇用と正規雇用の格差に直面することも少なくなく、雇用不安や貧困につながりやすい。そうなると、未婚化・非婚化、そして少子化につながる可能性があり、社会保障は大きな影響を受けると考えられます。短期的に見ても、非正規雇用が厚生年金や被用者保険に加入できない場合は、そうした保険の保険料収入が減ることになります。
また、就職氷河期世代など、早い段階から非正規雇用でそのまま正規雇用になれずにいるといった人たちの場合も深刻です。近年でこそ、被用者保険や厚生年金の適用拡大が重点的に取り組まれていますが、正規雇用とは同じ社会保険には入れないという状況が長く続いた人たちも少なくありません。
今後、こうした人たちがどのくらい年金をもらえるかを考えたときに、非正規雇用であるために厚生年金に入れなかった、年金の保険料があまり払えなかったといった人は、当然老後の年金額が少なくなってしまいます。あるいは、極端な話、年金がもらえない人たちも出てくる可能性があります。そうなると、生活保護でこうした人たちを救済しなければならない事態が起きてくる可能性もあります。しかも、就職氷河期世代には第二次ベビーブームに生まれたいわゆる団塊ジュニアの人たちも含まれます。日本の人口におけるボリュームゾーンの人たちですから、社会保障の給付に与える影響は小さくないと思われます。
若い世代の非正規雇用に関しては、厚生年金や被用者保険の適用拡大を進めるとともに、雇用機会を増やしたり、雇用環境を整備するなど、雇用の面での支援も大事です。日本では第三次ベビーブームは起きていません。そして、団塊ジュニアの人たちはすでに50代です。危機感を持って早急に取り組むことが必要だと言えるでしょう。
年金・医療・福祉はどう連動しているのか

3つの制度の役割分担とは
Q7.年金・医療・福祉は制度としてどのように役割分担されていますか?
それぞれの目的が、年金は所得保障、医療は医療保障、福祉は生活障害保障にあると考えると分かりやすいと思います。
所得保障は、例えば年を取って働けなくなり所得がなくなってしまった、所得が少なくなってしまったというときにそれをカバーするというものです。医療保障は、私たちが病気・怪我をしたときに医療が受けられるようにするものです。
生活障害保障はイメージがしにくい言葉かもしれませんが、例えば、障害を持っている人が着替えや食事、入浴など身の回りのことができないので手伝ってほしい、あるいは親が働くときに子どもを預かってほしい、といったシーンがイメージしやすいと思います。お金ではなく、生活の困りごとに対応する、というイメージで考えるとわかりやすいかと思います。
これら3つの制度は、例えば高齢者であれば、こんな役割分担が考えられます。老齢年金をもらって日々の生活費にあて(年金)、 病気になったときに病院に行って治療を受け(医療)、体が弱って身の回りのことができなくなったときに介護を受ける(福祉)、という関わり方です。
制度同士はどう補完し合っているのか
Q8.これらの制度は相互にどのように補完し合っているのでしょうか?
先ほどの所得保障でいうと、何のために所得を保障するのかを考えていくと、生活していくために、あるいは生活をより良くするために、必要なものやサービスを手に入れられるようにすることが目的であると言えます。そうなると、お金でもらっても、生活に必要なものやサービスそのものをもらっても、最終的に自分の生活に役立てられるのであればどちらでも良い部分があると思います。
この関係がわかりやすいのが、障害基礎年金という国民年金から支給される障害者向けの年金だと思います。これは、障害が重い人ほど多く年金がもらえるようになっています。
もし、障害者向けのサービスが多く、いくらでも使えるような状態であれば、障害が重い人ほどサービスを多く使ってもらう、ということで十分な保障ができるのではないかと思います。しかし、現実的には、障害者福祉サービスがすべての生活障害をカバーしてくれる状況ではないわけです。そうなると、例えば「車椅子に乗っている人がタクシーを頼む」というように、お金を払って解決してもらう、「福祉の足りない部分についてお金を出す」ことで自分たちで入手してもらう、という保障の仕方もありうるということです。このように、所得保障(年金)が生活障害保障(福祉)を補完する、という関係が見られます。
もう一つ、日本の社会保障の特徴として、医療と福祉も補完関係にあります。介護保険ができる前は、高齢者介護のサービスが多くあったわけではなく、介護が必要なお年寄りが病院に入院するというケースが多くあったと言われています。「社会的入院」という言葉もあったほどです。これは、治療の必要はないけれども、家に帰っても介護してもらえる状況にないので入院する・入院を続ける、ということを指します。医療が福祉を補完していたことの象徴的な言葉ではないかと思います。
その後「社会的入院」は見直されるようになりましたが、近年では、医療と介護、さらには予防や住まい、生活支援まで、一体的に提供される「地域包括ケアシステム」の構築に取り組まれています。その意味では、医療と福祉の「補完」というより、「連携」という方が適切になってきていると言えそうです。
制度間にある「見えにくいギャップ」
Q9.現行の社会保障制度における「制度間のギャップ」にはどのようなものがありますか?
先ほどの「若い非正規雇用」の問題が大きいのではと思います。
今、厚生年金の適用拡大の話が続いてきているのですが、非正規雇用で厚生年金に入れず、国民年金の第一号被保険者の状況が続くと、毎月保険料を払っても将来、基礎年金しかもらえません。正社員で働いている人が厚生年金ももらうことと比較すると、将来もらえる年金額に大きな差ができてしまうと思います。
また、医療保険も、正規雇用であれば、被用者保険に加入して保険料の半分は会社が負担してくれるケースがほとんどです。非正規雇用の場合は、被用者保険が適用されないことも少なくありません。そうなると、非正規雇用の人は自分自身で国民健康保険に入らなければならないので、保険料負担や給付の面で正規雇用の人とのギャップがあると思います。
また、上記ほど知られていないことかと思いますが「65歳の壁」という言葉もあります。これは障害者福祉と介護保険に関連する話です。
障害者福祉であれば、例えば低所得の人は自己負担なしで良いものの、介護保険は社会保険であり原則1割負担(所得によっては2〜3割負担)となっています。どちらも障害者向けの制度ではあるものの、65歳になった際には障害者福祉ではなく介護保険が優先されます。
そのため、同じようなサービスを受けていたはずなのに自己負担が必要になる、もしくは障害者福祉にあったサービスが介護保険にはないといったことが起こりえます。このあたりも制度としてのギャップと言えるでしょう。
生活者が最低限知っておくべき社会保障のポイント
Q10.一般の生活者が社会保障制度を理解するうえで、最低限押さえておくべきポイントは何だとお考えですか?
ポイントを絞るのがとても難しいのですが、年金と医療について、1つずつあげたいと思います。まず年金については「マクロ経済スライド」の考え方を知っておくと良いのではないかと思います。
マクロ経済スライドとは、2004年の年金制度改革で導入された仕組みです。簡単に言うと、年金をもらうときには前年度の物価の変動や賃金の変動などで年金額が調整されるのですが、そのときに物価の変動などにそのまま合わせて上げるのではなく、調整してあまり上げないようにするという仕組みです。平均寿命が伸びて年金の支出面がマイナスになったり、少子高齢化で若い人が減って保険料を払う人が減ってしまったりする事態を予想して、年金額を調整するためのものです。
ねんきん定期便で将来の自分の年金の見通しをご覧になっている方も多いと思うのですが、「どうせ少子高齢化で年金がこんなにもらえるわけない」と考える方もいらっしゃると思います。イメージとしては、少子高齢化で年金を「来月から1万円減らします」「来年度から10万円にします」みたいな形で、ざっくり調整されるイメージがあるのではないかと思うんですね。
しかし実際はそうではなくて、マクロ経済スライドの仕組みがあるので、「高齢化が進んだから年金支給額を半分にする」のようなことは起こらないことを知っておくと、安心なのではと思います。
次に医療については、医療保険の高額療養費のことを知っておくと良いのではないかと思います。
多くの方にとって医療費の自己負担は3割で良いものの、治療によっては3割とはいえ負担が増えていって巨額になるのでは、と心配な方もいらっしゃるかもしれません。しかし、高額療養費という制度があり、この3割の自己負担についても、自己負担限度額を超えた分が返ってくるという仕組みがあります。
民間の医療保険に加入しているのだけれど保険料を払うのが大変、という声を時々聞くことがあります。そうした方の中には、「将来の医療費がなんとなく不安だから、とりあえず保険に加入する」という方もいらっしゃるように思います。そういう場合は、高額療養費という制度があるということを把握した上で、保険選びをされると良いのではないかなと思います。
保険診療に関しては、高額療養費の制度のおかげで一定以上の負担をしなくても済むようになっています。3割自己負担がどこまでも増えるかもしれないという心配をしなくてもいいのであれば、民間の医療保険に求めるものも変わってくるのではないでしょうか。
一方で、高額療養費は保険診療に関するものです。実際に入院したときには、例えば、付き添いの方の交通費など、保険診療以外の負担もかかることがあります。こうした、社会保険が適用されない部分をカバーしてくれるのは民間の医療保険の優れた点です。こうした部分にどのような保障があったらいいのかも、民間の医療保険を選ぶポイントにしていただくといいのではないかと思います。
